家宅捜索中に韓東勲検事長と肉弾戦、韓国大法院で無罪が確定した丁珍雄検事に停職2カ月の懲戒処分

 2020年7月、韓東勲(ハン・ドンフン)検事長=現・国民の力非常対策委員長=に対する家宅捜索を行う際、韓検事長を暴行した容疑で起訴されるも大法院(最高裁判所に相当)で無罪が確定した丁珍雄(チョン・ジンウン)大田高検検事(司法研修院研究委員)に対し、韓国法務部(省に相当)が停職2カ月の懲戒処分を下した。

▲丁珍雄検事の点滴写真と事件当時の再現イラスト

 韓国法務部は28日付で「検事懲戒法上の職務上義務違反と品位を保つ義務の違反」を理由に丁検事に対して上記の処分を下し、29日に官報に掲載した。韓国法務部は処分の理由について「家宅捜索令状を執行する過程で『人権保護捜査規則』などを順守すべき職務上の義務に違反し、あたかも家宅捜索妨害行為を制止するため傷害を負ったかのように行動した。また病院で治療を受け点滴を受ける写真や自らの主張を記載した文書を配布するなど、品位を損ねる行動を取った」と説明した。

 丁検事はソウル中央地検刑事1部の部長検事だった2020年7月、いわゆる「チャンネルA事件」と関連して当時法務研修院研究委員だった韓検事長に対して家宅捜索を行ったが、その際韓検事長ともみ合いになった。これにより丁検事は特定犯罪加重処罰法上の汚職暴行容疑で2020年10月に起訴されたが、2022年11月に大法院で無罪が宣告された。

 大検察庁(最高検察庁に相当)は「刑事裁判の結果とは関係なく、丁検事には懲戒事由が認められる」と判断し、昨年5月に法務部に対して懲戒を求めていた。当時法務部長官だった韓検事長は事件の直接の当事者だったとの理由で懲戒の手続きには関与しなかった。

ユ・ジョンホン記者

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  • ▲丁珍雄(チョン・ジンウン)大田高検検事。
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