■円を買った投資家は涙
しかし、記録的円安が続く中、円高に転じることを期待した個人投資家の表情は暗い。円相場は年初時点で1ドル=140円近いの水準だったが、直近では150円台まで下落した
昨年末に発売されたETF「KBSTAR米国債30年円エクスポージャー」は、26日時点の純資産が1177億ウォンで、韓国で上場されている日本関連ETF12銘柄の純資産全体の17%を占める。年内に米連邦準備理事会(FRB)が政策金利を引き下げた際の米国債上昇と円高を同時に狙う投資需要が集中した。しかし、米国の利下げ期待が下火になり、年初来の収益率は約マイナス10%を記録している。「TIGER日本円先物」ETFも1年間の収益率がマイナス10%前後だ。
円安が進み、日本株に投資するETFの中でも為替変動に左右される「TIGER日本日経225」の収益率は年初来13%台だが、為替ヘッジ商品である「ACE日本日経225」は同じ期間の収益率が17%で差が生じている。
■「製造業・消費財・金融」も注目
専門家は「円高が進むと、為替差益は生じるかもしれないが、円安で好業績を上げてきた日本企業が低迷し、株価下落につながりかねないことに留意すべきだ」と主張する。韓国投資信託運用ETFコンサルティング担当のキム・スンヒョン氏は「年内に円高に急速に転換するかはまだ確信できない」としながらも、「円高に転じると、輸出企業を多く含む日本の株価指数は下落する恐れがある」と指摘した。
韓国で上場された日本株ETFは、まだ投資対象が株価指数や半導体部門に限られている。世界的な資産運用会社フランクリン・テンプルトンのファーディナンド・チュク上級副社長は本紙との書面によるインタビューに対し、「日本の株式市場は非常に多彩な銘柄を選択できる。製造業、消費財、金融部門も注目に値する」と述べた。
柳素娟(ユ・ソヨン)記者