【ソウル聯合ニュース】専攻医(研修医)の辞表提出と職場離脱が続く韓国の病院で、看護師が一時的に医師の業務の一部を合法的に担えるようになった。保健福祉部は27日、「医師の集団行動によって国民の健康と命が脅かされる状況が発生し、診療空白への迅速な対応が必要だ」として、看護師の業務調整に関する計画案を発表した。
計画案によると、専攻医が勤務する全国の病院では同日から、看護師各自の熟練度や資格などに応じて業務範囲を新たに設定することができる。そのためには必ず病院長が内部に委員会を置き、看護部署トップと協議する必要がある。また、大法院(最高裁)判例で看護師に禁止された行為は除外される。
保健福祉部は、看護師のこうした医療行為は「民事・刑事的、行政的な責任から法的保護を受ける」と強調した。
看護師の業務調整が可能な期間は、保健医療災難(災害)危機警報の「深刻」が終了するまで。政府は23日、警戒レベルを4段階のうち最も高い「深刻」に引き上げている。
専攻医が病院を離脱して以降、多くの病院で看護師が医師の業務を強制的に負わされていると指摘する声が相次いだ。政府は大韓看護協会との協議で看護師に協力を要請する一方、法的な責任から看護師を保護するための仕組みを講じた。
2020年にも医学部の定員増方針に反対して医師側はストライキを実施し、医師の業務を担った一部の看護師が無免許の医療行為をしたとして専攻医らから告発されるという経緯があった。