【ソウル聯合ニュース】韓国政府は27日、「春季高濃度粒子状物質(PM)総力対応策」を発表した。政府は「粒子状物質季節管理制期間(12月~翌年3月)」に実施するPM低減策に関連して、微小粒子状物質(PM2.5)の濃度が最も高い3月に「総力対応策」を出している。
2016~23年の3月のPM2.5の平均濃度は1立方メートル当たり27.7マイクログラムで、12月(24.2マイクログラム)、1月(26.7マイクログラム)、2月(27.1マイクログラム)に比べて高い。
PM2.5の濃度が「悪い(高い)」以上を記録した日数も3月は平均9日で、12月(5日)、1月(7日)、2月(7日)に比べて多くなっている。
環境部は、今年3月は高気圧の影響で気温が平年より高く、大気が停滞してPMの濃度が上昇する日が多くなるとの予想を示した。
「関心」「注意」「警戒」「深刻」の4段階からなるPM2.5の危機警報が発令されれば、非常低減措置が施行される。ソウルでは19年に14回、20年に2回、21年に6回、22年に3回、23年に6回施行された。
今回の総力対応策には、「関心」レベルのPM2.5危機警報が発令された状態が2日以上続いたり、「注意」以上の警報が発令されたりした場合に妊婦や呼吸器疾患のある患者に対して時差出退勤、在宅勤務、時間制勤務などの弾力的な勤務形態を積極的に勧告する方針が盛り込まれた。
政府の粒子状物質特別対策委員会では、非常低減措置が施行された場合に自治体の首長が事業場に対し弾力的勤務制の施行や学校の休校・短縮授業を勧告できるようにする規定を設ける方策が議論されたが、発表された方針は「妊婦や呼吸器疾患のある患者などへの弾力的勤務の勧告」にとどまった。
環境部の関係者は「妊婦などは既に弾力的勤務の対象である場合が多く、勧告の実効性は高いだろう」と説明した。