【ソウル聯合ニュース】韓国の現代自動車グループが2023年に海外で生産した完成車が367万8831台となり、2019年以来の高水準となった。韓国自動車産業協会(KAMA)が26日までに公開した資料で分かった。
現代自動車は米国、インド、中国、トルコ、チェコ、ブラジル、インドネシア、シンガポールの8カ国で224万3069台を、子会社の起亜は米国、中国、スロバキア、メキシコ、インドの5カ国で143万5762台を生産した。
2023年の海外における2社の生産台数は前年の357万4796台と比べて2.9%増加した。新型コロナウイルス感染拡大前の2019年(388万3325台)以来の高水準となった。
現代自動車グループはインド、トルコ、チェコ、スロバキアなどの新興市場だけでなく、先進市場の米国でもコロナ禍以降、成長を続けている。
特にインドでは2023年に海外工場最多の108万4878台を生産し、インドでの年間最大生産台数を更新した。
米国(72万7000台)、中国(39万4249台)、スロバキア(35万224台)、チェコ(34万500台)、メキシコ(25万6000台)、トルコ(24万2100台)、ブラジル(20万4300台)、インドネシア(7万9580台)と続いた。
スロバキアとメキシコでは起亜だけが、チェコ、トルコ、ブラジル、インドネシアでは現代だけが完成車生産工場を運用している。
米国では2016年(74万9120台)以来の高水準となったが、中国での生産台数は減少している。2016年には182万9922台だったが、23年は40万台を割り込み、22年と比べても1万8000台以上減った。
これを受け現代自動車は販売台数の増加よりも固定費の削減を進めるため、中国事業の効率化を進めている。一時は5カ所あった中国内の生産拠点を3カ所に減らし、今後さらに1カ所を売却する方針だ。
ロシアのサンクトペテルブルク工場では生産が行われなかった。現代自動車がロシアに2010年に工場を設立してから、完成車が1台も生産されなかったのは今回が初めて。
同工場では2012年から10年間、毎年20万台以上が生産されていたが、22年には4万台程度に減少し、23年はゼロになった。
ロシアのウクライナ侵攻の影響で、ロシア内での販売が振るわず、現代自動車は23年3月から現地での生産を停止した。先月、同工場はロシア現地企業に売却された。
一方、シンガポールでは現代自動車の完成車が初めて595台生産された。同社はシンガポールに設立した研究施設で電気自動車(EV)専用モデル「アイオニック5」や自動運転タクシー用の車両を生産している。