ソウル大学病院労働組合などが所属する全国公共運輸社会サービス労組の医療連帯本部は20日の声明で「研修医らの労働時間を短縮し、労働条件を改善するには人材補充が必要だが、(研修医らが)医大定員増員に反対するのは二律背反的だ」「(医大増員反対は)国民も共感しがたい」と述べた。その上で、「押し付けられた医師の業務に対する責任はすべて病院労働者たちが担うことになる」「(医師が)転嫁した責任を泣き寝入りして抱え、仕事をしている」と言った。そして、「各病院では、研修医の診療中止により生じた医療の空白を看護師に埋めさせるなどの『違法医療』が行われている」とも明らかにした。
韓国専門看護師協会は同日、「患者の被害を最小限に抑えるには、PA(診療補助)看護師が医療の空白を埋めなければならないが、現在(PA看護師は)明確に制度化されておらず、業務範囲も明確でないため、本来の役割を果たすのは難しい」と述べた。さらに、「医師が不足したり、忌避したりした診療科では、PAのような人材が医師に代わって患者を見守ってきた。数年前の医師によるストライキの時も彼らは合法と違法の間を行ったり来たりしながら、不安な『綱渡り業務』に耐えてきた。これ以上、法に明記されていない業務を行うことはできない」と述べた。
大韓看護協会も19日、「政府のPA看護師活用に同意したことはない。2020年の研修医ストライキ時のように、政府に言われるままに看護師が医療行為に投入され、空白を埋めることはないだろう」と語った。また、「全国の看護師たちは昨年の看護法推進過程で起こった『順法闘争』を通じ、看護師業務を明確にしなければならないという認識を確立した。(看護師)保護を法に明記してほしい」と主張した。
看護師の集まり「若い看護師会」は同日、「医師のストライキに対する対策として、(現在)『違法』であるPA看護師を公然と活用するという政府は理解に苦しむ」とした上で、研修医に対して「違法医療行為を傍観せずに戻ってきてほしい」と呼びかけた。
オ・ユジン記者