アジアカップ準決勝前日、韓国代表のキャプテン、ソン・フンミン(31)=トッテナム・ホットスパー=がイ・ガンイン(23)=パリ・サンジェルマンFC(PSG)=らともめた際、指を脱臼するケガをした件について、フランスのサッカー専門メディアも大きく取り上げている。
【動画】「痛っ…」 指脱臼ソン・フンミン、サイン中に慌てて指を引っ込める
フランスのサッカー専門メディア「フレンチ・フットボール・ウィークリー」は19日(現地時間)、韓国代表チームの内紛を詳しく伝えた上で、「イ・ガンインの所属チームPSGと韓国代表チームの双方にとって災いとなった」と表現した。
同メディアは「今週月曜日、イ・ガンインは23歳の誕生日を迎えた。だが、イ・ガンインは今、笑っていはいない。イ・ガンインは先週水曜日から韓国国内で起きている大きな騒動の中心に立っている」と報じた。
韓国メディアの報道などを引用し、韓国代表チームにおける内紛の状況を詳しく伝えた同メディアは、「ワールドクラスの選手(ソン・フンミン)と衝突したイ・ガンインは『包囲』されている。彼は国内外でいかなる支持も受けていない状況だ」としている。
また、同メディアはアルゼンチンのサッカー評論家が「リオネル・メッシ(36)=インテル・マイアミCF=と、大衆の関心を集めている有望選手フリアン・アルバレス(24)=マンチェスター・シティFC=の対立に例えられる」と発言したことも紹介した。
さらに、「イ・ガンインに投資した一部スポンサーが彼を突き放し始めた。彼を広告モデルとして使用したいくつかの会社はこの事件以降、彼を広告から除外しようとしているだけでなく、契約解除も考慮している」と伝えた。
事実、韓国の大手通信企業「KT」やチキンのフランチャイズ店「アラチ・チキン」などがイ・ガンインのポスターを撤去したり、広告モデル契約終了を発表したりしている。
同メディアは「イ・ガンインはPSGで選手名入りユニホームが最も多く売れた選手の一人だ。今回の事件はこれにマイナスの影響を及ぼす可能性がある」とみている。
そして、「多くのサッカーファンが彼に対して怒っている。一部はイ・ガンインの実姉の交流サイト(SNS)アカウントにアンチコメントを投稿している。23歳の若者は非常に複雑な状況に直面している」と述べた。
大韓サッカー協会の説明と一部メディアの報道などをまとめると、アジアカップ準決勝前日の6日、イ・ガンイン、鄭優営(チョン・ウヨン、24)=シュトゥットガルト=、薛英佑(ソル・ヨンウ、25)=蔚山現代=ら一部の若い選手たちは夕食を早く済ませて卓球をした。 すると、キャプテンのソン・フンミンが、チームの団結の時間と考えている食事の場を早々に去って個人行動を取ったことに対して、叱ったという。この時、後輩たちの無礼な態度に激怒したソン・フンミンがイ・ガンインの胸ぐらをつかみ、イ・ガンインがこれに対抗して殴りかかるなどの騒動が起きた。周りの選手たちがこの2人を引き離す際、ソン・フンミンは指を脱臼したとされている。
これについて、イ・ガンインの法律代理人を務めるキム・ガラム弁護士(法律事務所ソオン)は15日の声明で、「ソン・フンミン選手がイ・ガンイン選手の襟首をつかんだ時、イ・ガンイン選手がソン・フンミン選手の顔に拳で殴りかかったという記事の内容は事実と違う」と主張した。
しかし、「イ・ガンインが殴りかかったという事実がないということなのか、殴りかかったがソン・フンミンに当たらなかったということなのか」と正確な状況を尋ねられると、法律事務所ソオン側は「回答は難しい」と述べた。
キム・ミョンイル記者