日本の造船所が商船撤退を宣言…中国の追い上げ受ける韓国も対応苦慮

 日本の造船メーカー、住友重機械工業は14日、子会社の住友重機械マリンエンジニアリングによる一般商船の新造船事業から撤退すると発表した。東京湾の神奈川県横須賀市に位置する住友重機械工業は、韓国や中国との激しい競争で造船事業が困難に直面していた。

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 造船業界によると、中・大型タンカーを主力とする住友重機械工業の昨年の受注規模は169億6000万円にとどまり、受注残は11万5000DWT(載貨重量トン数)のアフラマックス級タンカー6隻だけだ。

 住友重機械工業の横須賀造船所は日本で最も古い造船会社の一つで、1897年創業の浦賀船渠がルーツだ。同造船所は長年、数多くの軍艦、商船、旅客船などを建造した。超大型原油タンカー(ULCC)、世界初の二重船体構造タンカー、世界初の砕氷タンカーを建造したこともある。

 日本の造船業は韓国と中国に押され、急激に衰退した。受注残ベースで日本のシェアは2019年の16%から21年に11%、23年に10%へと低下した。

 韓国造船業界はこれまで液化天然ガス(LNG)タンカー、超大型コンテナ船の受注で持ちこたえてきたが、大口受注分の建造が大詰めを迎えており、タンカーの受注競争に乗り出す必要がある。タンカー市場は新造注文が増えているが、中国が低価格で受注している。先週、中国はギリシャの船会社が発注した18億ドル規模の大型原油タンカー(VLCC、30万DWT規模)を14隻を受注した。 同じ期間、韓国によるタンカー受注は現代三湖重工業のスエズマックス級(12万~20万DWT)2隻、DH造船のシャトルタンカー3隻にとどまった。タンカーはLNGタンカーに比べ高い技術力が必要なく、価格競争力が重要なので、中国と厳しい競争関係にある。

 最近の経営陣交代後、初めてタンカー市場の受注競争を迎えるハンファオーシャンは市場参入戦略の検討を続けている。ハンファオーシャンは対外的には低価格で受注するぐらいならばドックを空けておく方針だ。しかし、造船業は受注がなくても固定費用が発生するため、低価格受注でも赤字縮小にはつながる。

パク・チョンヨプ記者

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