サッカー:「無戦術・無責任」…韓国代表クリンスマン監督、最短期間で更迭

任命時から賛否、とうとう途中交代

 指摘が数多くあったものの、クリンスマン氏は「アジアカップが行われている最中だ。大会の結果を見てほしい」と言っていた。しかし、その約束も守れなかった。15日の大韓サッカー協会戦力強化委員会にオンラインで出席したクリンスマン氏は「戦術がなかったという指摘には同意できない。選手団の不和が競技力に影響を及ぼした」と責任を転嫁するような姿勢を見せた。

 クリンスマン氏が更迭されたことから、サッカー韓国代表監督の「黒歴史」がまた繰り返されることになりそうだ。サッカー韓国代表専任監督制が導入されたのは1992年。フース・ヒディンク氏(77)=オランダ=が2002年韓日共催W杯で「4強神話」(1年6カ月在任)を達成して以降、22年間で12人の専任監督が指揮を執った。そのうち、W杯本大会のために4年余りの期間をかけて十分に備えることができた監督は、2018年8月に就任して2022年12月まで指揮を執ったパウロ・ベント氏(54)=ポルトガル=だけだ。2010年南アフリカW杯でベスト16入りを果たした許丁茂(ホ・ジョンム)氏(69)も2007年12月から2010年7月まで司令塔を務め、比較的長かった。ヒディンク氏以降、最も長く監督を務めたこの2人だけがアウエーの地で開催されたW杯でベスト16入りを達成した。しかし、その他の監督たちはほとんどが1-2年しか持たなかった。

 クリンスマン氏更迭はやむを得ないとはいえ、課題は依然として残っている。韓国代表は現在、北中米W杯2次予選の最中だ。来月21日(ホーム)と26日(アウエー)にタイ(国際サッカー連盟〈FIFA〉ランキング101位)と対戦する。新たに監督を探して選ぶには時間がない。このため、ひとまず当分の間は臨時監督体制になる可能性が高い。現在、韓国(2勝)は中国・タイ(以上、各1勝1敗)、シンガポール(2敗)と同じ組で競い合っている。大韓サッカー協会の鄭夢奎(チョン・モンギュ)会長は「W杯予選に向けて次期監督の選任作業に直ちに着手する。戦力強化委員会を新たに立ち上げ、委員長も選任する」と語った。

 大韓サッカー協会は今回のアジアカップ期間中、選手間の衝突問題について詳しい状況を把握し、後続措置を取るものとみられる。この結果によっては一部の選手が代表チームの招集から外されるかもしれない。大きく揺らいでいるサッカー韓国代表の再建は、これからが正念場だ。

チャン・ミンソク記者

【グラフィック】短命に終わったサッカー韓国代表監督たち

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