米国の化粧品店で、10代の白人少女らが顔を黒く塗って遊んでいたところ、店から追い出されたことが分かった。米紙ニューヨーク・ポストが13日(現地時間)、報じた。
同紙は、先ごろボストンの有名化粧品店「セフォラ」でこのような出来事があったと報じた。店内で撮影された動画がTikTokに投稿されたことで事件が明らかになった。
動画を見ると、10代の白人少女3人が鏡の前でダークカラーの化粧品を使って顔を黒く塗り、笑っている。その後、動画が撮影されていることに気づいたのか、その場を離れた。動画の続きには、店員が保護者とみられる女性に対し「侮辱的な振る舞いは全て撮影されています。大学入試を台無しにしたくないなら、このまま店を出ていってください」と話す場面もある。
この騒動を目撃した動画撮影者は「10代の少女のグループが化粧品サンプルで顔を黒く塗り、くすくす笑って動物の鳴きまねをしていた」と話した。その上で「母親とみられる女性もいたが、一緒にくすくす笑っており、このような振る舞いについて指摘すると無視された」と説明した。
元の動画は削除されたが、SNS(交流サイト)で急速に拡散された。ネットでは、少女らが「ブラックフェイス(黒塗りメーク)」で人種差別をしたとして非難の声が上がった。ブラックフェイスとは、19世紀に米国で流行した「ミンストレル・ショー」に由来している。白人の俳優らが顔を黒く塗って黒人を揶揄(やゆ)する公演で、現在では人種差別的行為と考えられてタブー視されている。
セフォラ側は「我々は問題の振る舞いをした顧客を追い出した」として「セフォラではこのようなたぐいの行動は許されない」とコメントした。
チェ・ヘスン記者