【ソウル聯合ニュース】北朝鮮は15日、米国のターナー北朝鮮人権問題担当特使を激しい口調で非難し、北朝鮮批判への不満をあらわにした。北朝鮮における人権に関する国連調査委員会(COI)が北朝鮮政権による人権弾圧の惨状を指摘する報告書を発表してから10年を迎えるのを機に、ターナー氏は12~22日の日程で日本と韓国を訪問している。
ターナー氏は脱北者などから北朝鮮の人権に関する実態を聞き取り、国際社会に伝える活動に取り組んでいる。
北朝鮮の朝鮮人権研究協会の報道官は朝鮮中央通信を通じて公開した談話で、ターナー氏について「米行政府の不法無道な対朝鮮(北朝鮮)敵視の政策執行」を担っていると非難。同氏の発言は主権国家に対する内政干渉と誹謗(ひぼう)中傷を繰り返す米国の悪習を体現するものだとしながら、「ターナーのような人間のくずに無慈悲な懲罰の鉄ついを下す」と威嚇した。
ターナー氏は現在日本を訪れている。韓国では趙兌烈(チョ・テヨル)外交部長官を表敬訪問し、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)ソウル事務所が主催するCOI報告書発表10周年の記念行事に出席するようだ。
COIは、国連として北朝鮮の人権状況を調査するため2013年3月に発足した組織。14年2月、北朝鮮の人権を巡る主な問題点や勧告などをまとめた報告書を公表した。