【ソウル聯合ニュース】韓米両国は拡大抑止に関する協議体「核協議グループ(NCG)」の第3回会合を、6月に韓国国防部と米国防総省の主導で開催する。NCGは韓米首脳の合意を受けて設置され、両国の国家安全保障会議(NSC)を中心に協議してきたが、今後は国防当局を中軸に作業計画を練る。韓国国防部は14日、同部のチョ・チャンレ国防政策室長と米国防総省のヴィピン・ナラン首席補佐官(宇宙政策担当)が12日に米国防総省で、NCGのより詳細な目標を盛り込んだ「フレームワーク文書」に署名したと発表した。
NCGは北朝鮮に対する拡大抑止の実行力強化のための枠組みで、韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領とバイデン米大統領が昨年4月の首脳会談で新設に合意し、「ワシントン宣言」にも盛り込んだ。
昨年7月にソウルで初会合、12月に米国で第2回会合が開かれ、韓国から金泰孝(キム・テヒョ)国家安保室第1次長、米国からキャンベルNSCインド太平洋調整官が出席した。
今年6月の3回目会合は、国防次官補級のチョ氏とナラン氏を中心に進行される。
韓米は核戦略の企画・運営に関するガイドラインを設け、これを基に6月ごろ、拡大抑止体制構築を完了する計画だ。ガイドラインには▼核関連のセンシティブ情報の共有方法▼セキュリティー体制の構築▼核危機時の協議の手順・体系▼両国首脳間のセキュリティーインフラ構築およびリアルタイムのコミュニケーションチャンネルの稼働――が含まれる。
8月に予定する「乙支フリーダムシールド(UFS、自由の盾)」など、韓米合同軍事演習は核作戦シナリオを反映して実施されることになる。
NCGは韓米の核作戦遂行に関わるガイドラインが定まるまでの準備を担っており、6月の会合を前後に活動をひとまず終える予定だ。
一方で、NCGが日本、オーストラリアをはじめとする米国の同盟国まで網羅した協議体に発展するとの見方もある。尹大統領は韓米NCGへの日本の参加を排除しないという姿勢を示していた。