【ソウル聯合ニュース】韓国航空業界トップの大韓航空による同2位のアシアナ航空の買収を巡り、欧州連合(EU)の欧州委員会が13日(現地時間)、買収計画を承認した。大韓航空は14カ国・地域で競争当局の審査を受ける必要があるが、EUで承認されたことにより、残るのは米国のみとなった。
同社は企業統合のためのEUとの手続きを2021年1月に開始し、23年1月に正式に計画書を提出した。
EUの今回の決定は競争の制限が懸念される部分の是正措置の履行を前提とした「条件付き承認」で、大韓航空はアシアナ航空の貨物事業部門売却のための入札や引受先の選定などを終えれば、EUから最終承認を受けることができる。
業界関係者らは大韓航空が遅くとも10月までに売却の準備を終えると予想している。実際の売却は最終承認後に推進される。
貨物部門の引受先としては、チェジュ航空、イースター航空、エアプレミア、エアインチョンの韓国格安航空会社(LCC)4社が候補に挙がっている。
また旅客事業については、韓国LCCのティーウェイ航空が今年下半期から、仁川とパリ、ローマ、バルセロナ、フランクフルトを結ぶ4路線に参入できるよう支援することが承認の条件となる。EUは大韓航空とアシアナ航空がともに運航する同4路線について、競争が制限される恐れがあると懸念を示している。
大韓航空が運輸当局に4路線の事業許可の一部を返却すれば、再割り当ての手続きが進められる予定だ。
大韓航空は今後、米国の競争当局との協議に注力し、審査を早期に完全に終える計画だ。