7年間続いたサムスン電子の司法リスク…台湾TSMCは1位に、日本も大反撃

 21年にファウンドリー市場への再進出を宣言したインテルも攻撃的な動きを見せている。インテルは米政府の巨額の補助金をバックにアリゾナ、オハイオ、ニューメキシコ、オレゴンの各州にファウンドリー工場を建設している。インテルはドイツにも工場を建設することを決め、日本でも工場建設を検討している。業界関係者は「インテルは世界で最も半導体ノウハウが豊富な企業だ。25年にサムスン電子とTSMCをリードするというインテルの計画を無視できないのはそのためだ」と話した。

■日本、中国も追撃

 過去にサムスン電子に押され、半導体市場で存在感を失った日本も大規模な半導体復興計画を実行に移している。読売新聞によると、日本政府はNAND型フラッシュメモリーメーカー、キオクシアの先端工場建設に2400億円を支援する方針だ。サムスン電子と技術格差が小さいNAND型フラッシュメモリーに集中的に力を入れる格好だ。日本の大手企業と政府が共同で設立したにファウンドリー、ラピダスは最近、オランダのASMLと提携し、25年までに2ナノメートル製造プロセスによる試験生産を目指すとした。米国の制裁を受けても半導体産業の成長を諦めない中国も虎視眈々とファウンドリー市場の拡大を狙っている。中国ファウンドリー首位の中芯国際集成電路製造(SMIC)は米国の制裁を受けていない旧型半導体分野で存在感を高めると同時に、今年の設備投資額をこれまでより20%多い75億ドルに拡大することを明らかにした。巨大な内需市場を基盤に半導体技術力を強化し、サムスン電子、TSMCなどと競争する基礎をつくる戦略だ。

 業界関係者は「後発走者は強力な資金力と政府支援で優秀な人材を吸い込んでいる。司法リスクが消えた今がサムスンの半導体戦略を見直し修正するタイミングだ」と話した。

シリコンバレー=オ・ロラ特派員、イ・ヘイン記者

【グラフィック】激化する半導体のグローバル競争

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