枠内シュート0本。アジア・サッカー連盟(AFC)アジアカップ・カタール大会準決勝で韓国男子代表チームがみすぼらしい成績で脱落したのを受け、FW曺圭成(チョ・ギュソン、26)=FCミッティラン=に対しインターネット上でアンチコメントがまた殺到している。
【写真】「シミュレーション・ファウル」でイエローカードをもらう曺圭成
ユルゲン・クリンスマン監督率いる韓国代表チームは7日(韓国時間)、カタール・アルラヤンのアフメド・ビン・アリ・スタジアムで行われたヨルダン戦に0-2で完敗した。拙戦だったという評価がほとんどで、特に曺圭成に対しては失望の声が強い。
曺圭成はこの試合の後半11分、朴鎔宇(パク・ヨンウ、30)=アル・アインFC=と交代で投入された。期待を背負っての投入だったが、期待に応えるどころか警告を受けた。後半43分、ゴール前で突破した状況で、大げさな動作で転倒したことが問題になった。曺圭成は、タックルを試みたヨルダンDFバラ・マリの足につまずいてPKを得るものと思われたが、審判は曺圭成が「シミュレーション・ファウル」をしたとしてイエローカードを出した。
シミュレーション・ファウルとは、DFがFWの体に全く触れていないのにもかかわらず、FWが転倒した場合、あるいは接触があったとしてもファウルを引き出すために故意に転倒した場合を意味する。
曺圭成のファウルに対し、ネットユーザーらは否定的な反応を示している。インターネット・コミュニティー・サイトなどには「VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)がなかった時代にやっていたプレーをしている」「負けている状況なのにハリウッド・アクション(大げさな演技)をするのか」「これを機にハリウッド進出しろ」「自分一人で倒れるのか」などのコメントが寄せられた。
曺圭成は今回のアジアカップで悲喜こもごもだった。 試合中、惜しいゴールがあり、「シュートを怖がる選手」という印象を与えた。サッカー統計サイト「SofaScore(ソファスコア)」によると、曺圭成は5つのビッグ・チャンス・ミス(決定的なチャンスを逃すミス)を出し、今大会1位になったとのことだ。
このため今大会序盤、曺圭成の交流サイト(SNS)にはアンチコメントが相次いだ。「ヘアバンドが気になってサッカーに集中できない」「お前はタレントか。みんながルックスを褒めてくれたからって髪を伸ばし、試合では髪をなでつけてヘアバンドをして」などのように、ほとんどが同選手の長い髪など容姿を指摘したり、MBCの人気バラエティー番組『シングル男のハッピーライフ』に出演したりしたことを問題視する内容だった。
状況が一転したのは先月31日、サウジアラビアとの今大会決勝トーナメント1回戦だった。曺圭成がこの試合の後半、劇的な同点ゴールを決め、韓国を敗戦の危機から救うと、SNS上には「悪口を言って申し訳ない」と、好意的な投稿が増えた。しかし、曺圭成はヨルダン戦で期待に及ばす、再び頭を下げることになった。
曺圭成は準決勝が終わった後、「とても悔しい。チームの役に立手なかったと思う。自分自身に失望し、至らなさをいろいろと感じる大会だった。もっと上達しなければならない。120分走った選手たちはつらかったろうが、私はそれほどではなかった。遅くまで試合を見てくれたファンに恩返しができなくて申し訳ない」とコメントした。
チェ・ヘスン記者