北朝鮮が南北経済協力の関連法廃止 最高人民会議総会で採択

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の朝鮮中央通信は8日、最高人民会議(国会に相当)常任委員会の総会が7日に平壌の万寿台議事堂で開催されたと報じた。総会は北南(南北)経済協力法、金剛山国際観光特区法とその施行規定、北南経済協力関連の合意書の廃止を採択した。

 2005年に採択された北南経済協力法は韓国との経済協力に関する基本法と位置付けられるもので、関連手続きや適用対象などを明記している。同法が廃止されたことで、韓国側との経済協力に向けた手続きを定めるものが存在しなくなった。

 11年制定の金剛山国際観光特区法は、韓国または外国の企業・個人による金剛山地区投資に関する内容を盛り込んでいる。金剛山では一時期、韓国の現代グループが観光事業を手掛けていた。

 北朝鮮は今回、南北間で締結された経済協力関連の合意書も一方的に廃棄した。韓国側と経済交流を行わない意思を明確にしたといえる。

 金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)は昨年末の党中央委員会総会で、南北関係を「交戦中の二つの国家関係」と定義。今年1月15日に開かれた最高人民会議の演説では「共和国(北朝鮮)の民族史から統一、和解、同族という概念自体を完全に除去してしまわねばならない」と強調した。

 これにより北朝鮮は、南北当局間の会談を主導した祖国平和統一委員会、南北当局・民間の交流協力を担った民族経済協力局、金剛山観光事業担当の金剛山国際観光局を廃止した。関連法も廃止すると報じられていた。

 朝鮮中央通信によると、この日の総会は崔竜海(チェ・リョンヘ)最高人民会議常任委員長が司会を務めた。江原道・ムンピョン地区の国土建設総計画なども取り上げられた。

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