【ソウル聯合ニュース】韓国・ソウル中央地裁で5日、経営権継承を目的にサムスングループ傘下企業の不当な合併を指示・承認したとして資本市場法違反などの罪に問われた同グループ経営トップ、李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子会長の判決公判が始まった。
硬い表情で裁判所の入り口に姿を現した李被告は、記者団の問いかけに答えずに法廷に向かった。注目の高さを反映し、現場には多くの報道関係者が詰めかけた。
李被告はサムスングループ傘下の第一毛織とサムスン物産の合併を巡り、自らのグループ支配力を強化するために自身が大株主の第一毛織の株価を意図的に引き上げ、サムスン物産の株価を引き下げる不当な行為を行ったとして、資本市場法違反と背任の罪で2020年9月に起訴された。また、第一毛織の子会社だったサムスンバイオロジクスの粉飾会計を行った罪にも問われている。検察は懲役5年、罰金5億ウォン(約5500万円)を求刑しており、実刑が言い渡されればサムスンは総帥不在の事態に陥ることになる。
裁判所はまず起訴事実について有罪か無罪かを判断し、有罪であれば量刑理由を説明するという順で裁判を進行するとみられる。最後に李被告をはじめとする被告人ごとの主文が読み上げられる予定だが、事件が複雑なため主文までにはかなりの時間を要するとみられる。