【TV朝鮮】(アンカー)
尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は先日北朝鮮の核の脅威を「非理性的」と批判しましたが、当事者である北朝鮮よりもロシアの方がこれに反発する異例の事態となっています。
韓国外交部(省に相当)はロシアに直ちに反論しましたが、どういう状況になっているのかチェ・ミンシク記者が説明します。
(記者リポート)
先月31日に中央統合防衛会議を主催した尹大統領は北朝鮮の核の脅威を強く批判しました。
(尹錫悦大統領)
「北朝鮮政権は全世界で唯一、核兵器を使った先制攻撃を法制化した非理性的な集団です」
ところがロシア外務省が尹大統領のこの発言を批判する声明を出し問題となっています。
ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は「尹大統領の発言は露骨に偏向している」と批判し、韓国・米国・日本の協力体制と連携については「嫌悪する」という表現まで使いました。
これまでウクライナ戦争や北朝鮮との協力関係を韓国が批判した際、これにロシア当局がメディアの前で反発したことはありますが、北朝鮮問題でロシアが北朝鮮に代わって声明を出すのは非常に異例です。
ロシアは戦争に使用している砲弾の多くが北朝鮮から提供されているため、外交面での協力関係も強化したい意図がありそうです。
(朴元坤〈パク・ウォンゴン〉梨花女子大学北朝鮮学科教授)
「プーチン大統領は今年北朝鮮訪問を予定していますが、ここからもロシアがそれだけ北朝鮮を後押ししていると考えられます。それだけウクライナ戦争において北朝鮮の支援が重要ということです」
韓国外交部はロシアの主張に対し「レベルが低く、無礼で無知で偏向した発言」と批判し「北朝鮮の武力挑発が韓半島の緊張を高めている現実を無視したもので、国際的な規範から考えても嫌悪すべき詭弁(きべん)だ」と反論しました。テレビ朝鮮のチェ・ミンシクがお伝えしました。
(2024年2月4日放送 TV朝鮮「ニュース7」より)