日本はアジア・サッカー連盟(AFC)アジアカップ・カタール大会でこの30年間以上、どのチームよりも順調な道を歩んできた。初出場だった第9回・1988年のカタール大会で3敗1分と、出場10カ国で最下位になる屈辱を味わった。しかし、日本で開催された1992年の大会で初めてトロフィーを手にし、2000年・2004年・2011年の大会でも相次いで優勝した。
優勝を逃したとしても、2019年大会の準優勝をはじめ、1992年大会から一度も最終順位で5位を下回ったことがなかった。準々決勝で脱落した4チームは勝ち点・得失点差などで5-8位に順位付けされるが、日本は準決勝進出を逃しても、グループステージでの成績が順調で5位の座だけは譲らなかったからだ。さらに、今大会出場国のうち、国際サッカー連盟(FIFA)ランキングが17位と最も高かったことなどを考えても、優勝の最有力候補に上げられていた。
ところが、日本は結果的に36年ぶりの不名誉な記録を残すことになった。日本は3日、カタールのアル・ライヤーンで行われた準々決勝で、イラン(FIFAランキング21位)に1-2で敗れた。1-1だった後半アディショナルタイム6分にPKを許して脱落したものだ。最終成績は5試合で3勝2敗。初出場ながら「最後の屈辱」と言われた1988年大会以降、グループステージでの敗戦がなく、優勝できなくても2敗以上したことがなかったが、今大会では2敗を喫した。また、全試合で失点し、8ゴールを許した。これは2007年大会(4位)の7失点を上回る最多失点記録だ。勝ち点や得失点差などを考慮した日本の最終順位は6位となった。これも1988年以降36年ぶりの最低順位だ。
その敗因は不安な最後方の守りに凝縮されている。ベテランGKの川島永嗣(40)=ジュビロ磐田=や権田修一(34)=清水エスパルス=らが年を取り、GKの世代交代という課題を解決できないまま出場したためだ。日本の森保一監督(55)は、野澤大志ブランドン(21)=FC東京=、前川黛也(29)=ヴィッセル神戸=、鈴木彩艶(21)=シントトロイデン=の3選手をGKとして招集したが、経験は浅い。3選手の国際Aマッチ(国家対抗戦)出場歴は全部で5試合。今大会で先発出場した鈴木はミスと言われても仕方のないプレーを連発した。結局、日本は12ゴールという優れた得点力を持ちながら、早々に荷造りして今大会から去ることになった。イランは準決勝で開催国カタールと対戦する。カタール(FIFAランキング58位)は4日、ウズベキスタン(同68位)と準々決勝延長戦まで1-1と引き分けたが、PK戦で3-2として勝利した。
キム・ミンギ記者