金暎浩統一相が尹美香議員を批判「韓国国会で親北討論会、決して黙認できない」 

 先日無所属の尹美香(ユン・ミヒャン)議員主催により国会で開催された討論会で「平和のためなら北朝鮮の戦争観も受け入れる」「北朝鮮の戦争は正義の戦争観」などの発言が相次いだが、これについて韓国統一部(省に相当)の金暎浩(キム・ヨンホ)長官は31日「学問の自由という美名で自由大韓民国が成し遂げてきた成果とアイデンティティーを否定する反国家的な動きであり、決して黙認できない」との考えを示した。金長官は「これは北朝鮮の宣伝・扇動に乗り、北朝鮮の意図に全面的に同調するあってはならない動きであり、常識を持つ国民であれば到底納得できないだろう」とした上で上記のように批判した。金長官は同日竜山のある映画館で北朝鮮の人権問題を扱うドキュメンタリー「ビヨンド・ユートピア」の上映会に参加した際に取材に応じた。

 韓国与党・国民の力のカン・サビン常勤副報道官も「国家観を揺るがす『親北セミナー』を開催した尹美香議員を強く糾弾する」「親北行為を大韓民国の国会議員が堂々と行っている現状に怒りを禁じ得ない」と批判した。カン報道官は「尹美香議員は自らが犯した反国家的行動について国民の前に頭を下げて謝罪し弁明せよ」と指摘した。

 韓国自由総連盟(姜碩鎬〈カン・ソクホ〉総裁)は声明で「(セミナーで相次いだ発言は)反国家的利敵妄言だ」と批判し、尹美香議員の議員辞職を要求した。同連盟は今月2日に光化門で「親北妄言尹美香糾弾決議大会」を開催する予定だ。在郷軍人会(会長シン・サンテ)は国会に尹美香議員の除名などを要求した。北朝鮮人権民間団体協議会は「従北勢力の隠された本心が明確に表れた光景だ」とした上で「政府当局は今後従北勢力の反大韓民国活動に対し、法律を徹底して執行するよう求める」と訴えた。

 討論会の発言が問題となっていることについて尹議員の事務所は「韓半島ではいかなる場合でも武力衝突は起こってはならない」「(問題の発言は)個人の見解に過ぎない」とコメントした。討論会で「北朝鮮の戦争は正義の戦争観」などと発言した社団法人「釜山平和統一センター・ハナ」のキム・グァンス理事長は本紙の取材に「北朝鮮の戦争観に同調する考えは全くない」と述べた上で「発言の本当の趣旨は韓半島(朝鮮半島)での戦争は阻止すべきということと、分断体制では完全な平和は到来し得ないという意味だ」と説明した。

ウォン・ソンウ記者

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