サムスン電子の23年営業益85%減 半導体部門の赤字拡大

【ソウル聯合ニュース】韓国のサムスン電子が31日発表した2023年通期の連結決算によると、本業のもうけを示す営業利益は6兆5670億ウォン(約7271億7000万円)で前年比84.9%減少した。売上高は同14.3%減の258兆9355億ウォンだった。純利益は同72.2%減の15兆4871億ウォン。

 通期の営業利益が10兆ウォンを下回ったのは、リーマン・ショックに見舞われた08年(6兆319億ウォン)以来15年ぶり。

 23年10~12月期の営業利益は前年同期比34.4%減の2兆8247億ウォンで、韓国金融経済情報メディアの聯合インフォマックスが取りまとめた市場予想の3兆9207億ウォンを28.0%下回った。

 売上高は67兆7799億ウォン、純利益は6兆3448億ウォンだった。

 部門別にみると、半導体事業を担うデバイスソリューション(DS)部門は2兆1800億ウォンの営業損失を計上した。売上高は21兆6900億ウォン。

 半導体メモリーの減産効果が本格化して価格が下げ止まり、半導体事業の赤字幅は前四半期に比べ大幅に縮小した。ただ、1~9月の赤字を含めると年間の赤字額は14兆8700億ウォンに上る。DRAMは在庫が大幅に改善され、赤字に転落した1~3月期から3四半期ぶりに黒字転換を果たした。  

 デバイスエクスペリエンス(DX、モバイル・家電)部門は昨年10~12月期に営業利益2兆6200億ウォン、売上高39兆5500億ウォンとなった。 

 スマートフォン(スマホ)事業などを手掛けるモバイルエクスペリエンス(MX)部門は新モデルの発売効果が鈍化し、前四半期に比べ売上高と利益が減少した。

 テレビと家電事業は需要減により競争が激化し、業績が振るわなかった。

 昨年10~12月の設備投資額は16兆4000億ウォンで、このうち半導体が14兆9000億ウォン、サムスンディスプレー(SDC)が8000億ウォンとなっている。年間では前年と同じ53兆1000億ウォン。

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