フィギュア男子シングルでキム・ヒョンギョムが金メダル…韓国勢初の快挙　冬季ユース五輪

　韓国フィギュアスケート界の有望株、キム・ヒョンギョム（17）が江原2024冬季ユースオリンピック男子シングルで金メダルを取った。韓国の男子フィギュア選手としては初めてユース五輪でメダルを獲得したものだ。

【写真】韓国勢初の金　太極旗を手に観客に応えるキム・ヒョンギョム

　キム・ヒョンギョムは29日、江陵アイスアリーナで行われた同大会フリーで147.45点を取り1位になった。この2日前のショートプログラム（SP）では3位（69.28点）だったが、フリーとの合計を216.73点として優勝した。216.23点で銀メダルのアダム・ハガラ（17）＝スロバキア＝とは0.5点差だった。銅メダルは208.84点でリー・ヤンハオ（15）＝ニュージーランド＝だった。

　キム・ヒョンギョムはSPでは一度転倒するミスを犯したが、この日のフリーでは4回転トーループ（4回転）とトリプルアクセル（3回転半）をミスなく跳んだ。3回転ジャンプとコンビネーションジャンプでは回転数不足などで一部減点された。江陵アイスアリーナを訪れた韓国の観客は太極旗（韓国国旗）を振りながら熱い声援を送った。キム・ヒョンギョムは「SPの時は大勢の観客の前で試合をしたことがなくて緊張した。今日はその経験のおかげで慣れることができて、観客の応援が力になった。すべての体力を注ぎ込んでベストを尽くした。今大会の経験を通じ、もっと大きな選手に成長したい」と語った。

　先月の国際スケート連盟（ISU）ジュニアグランプリ（GP）ファイナルで韓国男子としては過去最高成績の銀メダルを取り注目を集めたキム・ヒョンギョム。今大会でフィギュア男子シングルに出場した唯一の韓国人選手だった。今大会前までのユース五輪韓国男子フィギュア最高順位は、2012年インスブルック大会で4位になった李俊型（イ・ジュンヒョン、27）だった。「フィギュア界のスター」車俊煥（チャ・ジュンファン、22）は2016年リレハンメル大会で5位だった。女子フィギュアでは劉永（ユ・ヨン、19）が2020年ローザンヌ大会で金メダルを取っている。

　キム・ヒョンギョムは国際大会の経験が豊富な先輩・車俊煥をいつも自身のロールモデルに挙げている。普段から車俊煥によく質問をして教えてもらっているというキム・ヒョンギョムはこの日も「俊煥先輩が『ウォームアップ後、観客席を見て回りながら気持ちをコントロールしろ』とアドバイスしてくれて、大きな助けになった」と語った。キム・ヒョンギョムは韓国選手団に今大会5個目の金メダルをもたらした。2月1日にはフィギュア団体戦に出場し、今大会2冠に挑む。

チェ・スヒョン記者