【ソウル聯合ニュース】韓国警察トップの尹熙根(ユン・ヒグン)警察庁長は29日、政治家への襲撃事件が相次いでいることを受け、対策として「身辺保護強化タスクフォース(TF)」を設置する方針を明らかにした。与党「国民の力」との懇談会で報告した。
韓国では今月2日、最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表が首を刺される事件が起きたのに続き、25日には国民の力の裵賢鎮(ペ・ヒョンジン)国会議員が襲撃される事件があった。
尹氏は懇談会後、記者団に「警察庁と各政党が身辺保護強化TFを設置し、危険な状況への対応に関する情報を共有する」と説明。警察のパトロール活動を大きく増やすと表明したうえで「模倣犯罪や類似犯罪の再発を事前に防ぐ」と述べた。
また、「サイバー空間に脅迫文を掲載して国民の不安感をあおり、そのうち一部が実行される恐れがある」として、「常時モニタリングを通じ、投稿者を追跡・検挙できるようにする」と述べた。
国民の力の尹在玉(ユン・ジェオク)院内代表は懇談会で、「政界の要人に対する犯罪はその危険度がさらに高い」として、「万一の事態を事前に防ぎ、模倣犯罪が起きないよう対策を徹底しなければならない」と強調した。