徴用訴訟 日立造船の供託金差し押さえ認める=韓国地裁

【ソウル聯合ニュース】日本企業を相手取った韓国の徴用被害者の損害賠償請求訴訟で、昨年12月に大法院(最高裁)で日立造船に対する勝訴が確定した原告側が同社の供託金を賠償金として受け取るために行った差し押さえ申請を裁判所が認める決定を下したことが分かった。

 法曹関係者によると、ソウル中央地裁は23日に原告側の申請を認めた。

 大法院は日立造船に原告の徴用被害者1人に5000万ウォン(約550万円)と遅延利子を支払うよう命じた。1944年9月から日立の造船所などで働かされた被害者は、2015年に日立造船に対し損害賠償を請求し、一審と二審で一部勝訴の判決を勝ち取った。大法院での勝訴確定を受け今月10日にソウル中央地裁に供託金差し押さえを申請した。

 日立造船は二審で賠償を命じられたことを受け、2019年1月に強制執行の停止を申し立て、6000万ウォンを裁判所に供託した。

 原告が供託金を賠償金として受け取るためにはまだ法的手続きが残っている。2~3カ月以内に最終結果が出る見通しだ。供託金を実際に受領すれば、徴用訴訟で勝訴した原告側に日本企業の資金が渡る初の事例となる。

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