今年7月から食品関連事業者は看板・メニュー・製品などに「麻薬キンパ(のり巻き)」「麻薬トッポッキ(餅の唐辛子炒め)」など麻薬に関する言葉を使うのが難しくなる。
韓国食品医薬安全処(省庁の一つ)は23日、幻覚成分をなくした大麻の種子(麻の実)で作った飲み物やデザートを売るカフェが最近出るなど、麻薬・違法薬物の社会浸透が深刻化しているのを受け、「大麻・コカイン・覚せい剤のような麻薬に関する単語を食品広告に利用しないよう勧告することにした」と明らかにした。昨年末、国会を通過した「食品などの表示・広告に関する法律改正案」には、麻薬・違法薬物に関する単語の使用を制限するという内容が盛り込まれている。製品に麻の葉を描き入れたり、消費者の感想などに幻覚を連想させる文言を入れたりした食品表示広告法違反業者が摘発されれば、管轄地方自治体が行政処分を行うようにする方針だ。「勧告」とは言え、是正命令や製造停止処分も可能だ。廃業や営業停止を下すことはできない。食品医薬品安全処の関係者は「業種によって処分基準が変わる可能性がある」と語った。
食品医薬品安全処は現在使用中の麻薬・違法薬物関連の食品広告を業者が変更する場合、食品振興基金から費用を支援する予定だ。 同処の関係者は「食品関連事業者が管轄自治体に費用支援を要請できる案を検討している。麻薬・違法薬物に対する社会的警戒心を高めるための措置だ」と明らかにした。
韓国行政安全部(省に相当)のデータシステムによると、商号に「麻薬」が入っている飲食店は全国に164カ所あるという。ソウル市内のあるカフェでは、幻覚成分をなくしたという大麻成分でコーヒーを作り、「大麻リカーノ(大麻+アメリカーノ)」という名前で売っていた。「大麻の種(麻の実)ケーキ」もあった。ソウル市内のあるビアホールでは「誰もが夢見てきたあの味を経験せよ 合法的に」というフレーズを掲げて「大麻ビール」をPRした。
現行の食品衛生法上、幻覚成分のある大麻の葉・茎・殻などは食品の原料として使用できない。しかし、殻を完全に取り除いた麻の実「ヘンプシード」は合法的に使うことができる。 一部では「『麻薬キンパ』のようにすでに広く使われている商号や製品名まで使えなくすれば、業者や商売をしている人々の反発も少なくないだろう」と懸念する声もある。
オ・ユジン記者