舒川市場火災 尹大統領の現地視察巡り一部店主ら反発「顔も見られなかった」「慰労の言葉なかった」

【NEWSIS】22日夜から23日にかけ忠清南道舒川郡の水産物特化市場で発生した火災で被災した商店主らを支援するため韓国大統領室が対応に乗り出した。

 尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は23日午後、韓国与党・国民の力の韓東勲(ハン・ドンフン)非常対策委員長と共に火災現場を視察した。尹大統領と韓委員長は現場を確認した直後、商人会ビル1階ロビーで商店主代表団と面会した。

【写真】尹大統領との面会を要求する被災者

 韓国大統領室の金秀卿(キム・スギョン)報道官は書面でのブリーフィングで「(尹大統領との)面会に訪れた150人の被災した商店主らは尹大統領の視察に感謝の意を伝え、涙を流しながら支援を訴えた」と明らかにした。

 しかし尹大統領が現場を立ち去った後、2階にいた別の商店主らからは大きな不満の声が相次いだ。彼らは「大統領の支援対策を聞くため雪の中を待っていたが、顔も見られなかった」「慰労の言葉は一言も聞けなかった」などと訴えたという。 

 韓国大統領室の関係者は「商店主らと住民でごった返していたので、商店主の代表を通じて現場で大統領と話ができるよう、人数を把握してほしいと伝えた」と説明した。

 さらに「現場で政府がいかに支援を行うか直接説明し、慰労の言葉もかけた」とも述べた。

 韓国大統領室は公知でも「忠清南道の金泰欽(キム・テフム)知事の案内で商業ビル1階で被災商店主代表らと面会し、火災による苦痛や政府に求めたい内容などを聞いた」と明らかにした。

 韓国大統領室はさらに「現場で関係部処(省庁)長官らに特別災害地域宣布を直ちに検討することと、もし難しい場合でもこれに準ずる支援を行うなど、復旧に向け必要な措置を積極的に行うよう指示した」とも説明した。

 不満を訴えた2階の商店主らとは尹大統領自ら話ができない状況だったという。

 韓国大統領室によると、2階に向かう階段も住民で混雑したため、警備上の問題で尹大統領は移動できなかったようだ。そのため後から金泰欽知事が2階にいた商店主らと面会し、支援について詳しく説明したという。

 金知事はNEWSISの電話取材に「尹大統領と韓委員長がソウルに戻ってから2階にいた商店主らと面会した」「面会の席で支援金やその支給時期などについて具体的に説明し、中央政府と地方政府が協力して積極的に支援を行うことを伝えた」と明らかにした。

 金知事は「支援策について説明を聞いた商店主らはその内容に拍手を送った」とも伝え、被災者らの不満を十分に解消したことを強調した。

 金知事は被災商店主らに災害救護基金として200万ウォン(約22万円)を支給し、早期に営業を再開できるよう臨時の常設市場を設置することを決めた。

 中央政府では韓国行政安全部(省に相当)の李祥敏(イ・サンミン)長官が早期復旧に向け特別交付税からの支援を検討する方針を明らかにした。

ヤン・ソリ記者

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  • ▲忠清南道舒川水産物特化市場の火災現場を視察し商店主らと面会する尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領。23日撮影。/写真=韓国大統領室提供
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