韓国野党代表の「わが北朝鮮」発言 与党「わが国民に謝罪せよ」

【ソウル聯合ニュース】韓国与党「国民の力」は19日、最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表が北朝鮮に対してミサイル挑発をやめるよう呼び掛ける発言の中で、北朝鮮に対し、「わが、われわれ、私たち」などの意味を持つ「ウリ」という表現を使ったことを非難し、「わが韓国国民」に対して謝罪するよう要求した。

 また国民の力は、李氏が尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の北朝鮮政策を「敵対的強硬政策」と非難する一方で、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の祖父の金日成(キム・イルソン)氏、父親の金正日(キム・ジョンイル)氏については肯定的に評価したことを非難した。

 李氏は同日の党幹部会議で、金正恩氏は挑発を止めなければならないとし、「先代たち、わが北韓(北朝鮮)の金正日、また金日成主席の努力が損なわれることがないよう、努力しなければならない」と述べた。

 これに対し、国民の力の鄭熙溶(チョン・ヒヨン)国会議員は、李氏の発言について、韓国第1野党の代表の発言であるとは信じがたいとし、共に民主党の北朝鮮に対する認識が懸念されると指摘した。

 また李氏の北朝鮮に対する認識に深い遺憾の意を表するとし、「血を流して韓国の共産化を防ぎ、自由な韓国を守った先祖と『わが国民』に謝罪せよ」と求めた。

 国民の力のキム·イェリョン報道官も論評で「李代表の対北観、安保観にあ然とせざるを得ない」とし朝鮮戦争を引き起こした金日成氏と核の脅威の踏み台を用意した金正日氏が朝鮮半島の平和のために寄与したことなどあるのかと問いかけた。

 また「わが国民」に危害を加えてきた北朝鮮の独裁者たちを「わが金日成」「わが金正日」とと呼ぶことに身が震えるとし、「李代表は誰が韓国の主敵なのか、敵と味方をしっかりと識別することを願う」と述べた。

 国民の力の河泰慶(ハ・テギョン)国会議員はSNS(交流サイト)に「李代表はいったいどの星から来たのか」として「金日成は朝鮮戦争を起こした当事者であり、金正日は多くのテロで韓国を攻撃した。金日成と金正日が平和の使徒ではなく、朝鮮半島の平和の最大の脅威だったということは小学生でも知っている常識だ」と投稿した。

 国民の力の太永浩(テ・ヨンホ)国会議員は共に民主党のウェブサイトに掲載された李氏の発言からは「ウリ」の部分が削除されているとし、無意識の発言だったとしても、李氏の普段の「親北」「従北」意識をうかがうことができるなどと指摘した。

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