前回の韓国国会議員総選挙(2020年4月)で共に民主党に所属し、ソウルのある地方区から出馬したが、予備選挙で脱落した50代の男が、フードデリバリーサービスの配達員男性に暴力を振るい、全治6週間のケガを負わせていたことが分かった。
ソウル城東警察署は18日、男(51)を傷害容疑で立件し、捜査中だと明らかにした。男は昨年11月16日午後5時ごろ、ソウル市城東区のあるマンションで、酒類の配達であることを理由に身分証提示を求めたフードデリバリーサービスの配達員男性(29)を暴行し、ケガを負わせた容疑が持たれている。
男は事件時、フードデリバリーサービス・アプリ「配達の民族」で料理と共に焼酎を3本注文したという。酒類を一緒に注文したため、配達員は規定により男の身分証で年齢を確認した上で、署名をもらわなければならなかったとのことだ。そのことを伝えると、男は「ちょっと見ただけでもオレが成人だと分かるのに、なぜ見せなければならないのか」と抗議したという。
押し問答が続く中、男が配達員を強く押し倒したため、配達員がヘルメットを脱いで「私は規定通りにやっているだけだ」と言った。すると、男は拳で配達員に暴力を振るい始めたという。男の暴行は、通報を受けて出動した警察官が制止するまで10分間以上続いた。配達員は主に顔を数十回も殴られたとのことだ。近くの病院に搬送された配達員は全治6週間と診断された。
容疑者の男は前回の韓国国会議員総選挙時、ソウル市内のある地方区から共に民主党所属の国会議員予備候補者として出馬したが、予備選挙で脱落していた。文在寅(ムン・ジェイン)政権時は国家均衡発展委員会の専門委員を務めていたとのことだ。
カン・ウソク記者、コ・ユチャン記者