【光州聯合ニュース】韓国人の徴用被害者らが日本の三菱重工業に損害賠償を求めた裁判で、光州地裁は18日、三菱重工業に対し原告のうち2人にそれぞれ1億ウォン(約1100万円)、1人に約1億6000万ウォン、もう1人に約1800万ウォンの慰謝料支払いを命じた。それ以外の原告の請求は棄却した。
徴用被害者らは2020年1月、慰謝料の支払いを求めて三菱重工業を提訴した。
原告の1人、チョン・シニョンさん(94)は1944年に日本に渡り、三菱重工業の名古屋航空機製作所などで働かされたが、2022年に厚生年金の脱退手当金としてチャンさんが受けったのはわずか99円だった。この日の判決では、チョンさんへの慰謝料として1億ウォンの支払いが命じられた。
ただ、日本企業側は控訴すると予想され、判決が確定するまでは当分時間がかかる見通しだ。
韓国ではこれまで、徴用被害者が日本企業を相手取り損害賠償を請求する訴訟が63件起こされ、うち9件で判決が確定した。
このところ大法院(最高裁)で原告勝訴の判決が相次いでいる。これに対し日本政府は「極めて遺憾で受け入れられない」と反発している。