北テレビ番組の地図 朝鮮半島北側だけ赤色に=正恩氏の「統一放棄」発言反映か

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の朝鮮中央テレビが番組内で使用している世界地図で北朝鮮を示す部分が朝鮮半島の北緯38度線以北に変更されたことが17日、分かった。金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)が演説で韓国を敵国と規定し、戦争が起きれば占領して編入することを憲法に反映すべきなどと発言したことが影響したとみられる。

 朝鮮中央テレビの国際親善に関する番組で使われている世界地図で、15日の放送では韓国の済州島や鬱陵島を含め朝鮮半島全体が赤く示されていたが、17日の放送では朝鮮半島の北側だけが赤く、南側は他国と同様に青に変更された。

 同局のこのような対応は金正恩氏が昨年末の朝鮮労働党の中央委員会総会で韓国との関係について「同族関係ではなく敵対的な国家関係」などと発言したことを受け、各分野で進められている「統一」や「民族」など南北を同族とみなす表現を消す作業の一環とみられる。

 金正恩氏が今月15日に平壌で開かれた最高人民会議(国会に相当)で、憲法を改正して韓国を「第1の敵国、不変の主敵」と明記すべきだと表明したほか、朝鮮半島で戦争が起きた場合に韓国側を「完全に占領、平定」した後、自国領土として「編入する問題」も憲法改正の重要な課題だと指摘したことも影響したとみられる。

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