文在寅(ムン・ジェイン)政権で住宅価格など主な統計を操作したとの疑惑を捜査している韓国検察が16日、金賢美(キム・ヒョンミ)元国土交通相を出頭させて事情聴取を行った。
【図】文政権時代、青瓦台からの圧力で国土交通部→不動産院へと連鎖した統計操作
検察は、2019年6月当時、住宅価格が上昇の兆候を示すや、国土交通部(省に相当)職員が傘下機関の韓国不動産院に住宅価格の変動率が「マイナス(下落)」になるよう操作を要求したとみている。金・元長官に対する16日の事情聴取は、国土交通部のこうした統計操作が当時の金長官の指示で行われたのかどうかを確認するためのものだ。検察の事情聴取で金・元長官は、容疑を全面否認したと伝えられている。なお、大田地検の関係者は「具体的な事情聴取の内容を明かすのは困難」とした。
韓国検察は、金・元長官の事情聴取に続いて元大統領府政策室長など上層部の捜査を続ける方針だ。同事件の捜査は、昨年9月に監査院の要請で始まった。文在寅政権発足翌月の2017年6月から21年11月まで4年5カ月間の住宅価格や所得・雇用に関する韓国政府の公式統計が広範囲にわたって操作されたというのが、監査院の監査結果だった。監査院は当時、「文在寅政権が不動産政策や所得主導成長など、核心政策の失敗を統計操作で隠そうとした」とし「不動産院の『週間マンション価格動向』統計は94回以上も操作され、統計庁の所得・雇用統計は大統領府の指示によって統計算出方式が変わった」と指摘した。
禹正植(ウ・ジョンシク)記者