このように厳しい出場環境にもかかわらず、石川県チームは「被災地に少しでも元気を届けよう。結果に関係なく、最後まで笑顔で走ろう」という気持ちで大会会場に来たそうです。
出場前、「いつにも増して『石川のため』という気持ちが強いです。私たちの走りで、少しでも石川県の皆さんに届けられるものがあったら」と抱負を語っていた五島選手は同日、6キロメートル走る1区に出場、2位と35秒差をつけて18分49秒をマーク、堂々と区間1位となりました。五島選手が走る時、沿道からは「石川、頑張れ!」という観衆の声援が数え切れないほど聞こえました。
2区の選手にバトンを渡した五島選手は「沿道のたくさんの方から『石川、頑張れ!』と声をかけていただき、走っていながら、胸がいっぱいでした。皆さん、たくさんの応援ありがとうございました」と涙を流しました。そして、「石川県の皆さんに、少しでも私たちの走りが届いていればと思います」と語りました。
9区を走った澤井柚葉選手(23)も「競技場に入る前から、沿道からの応援がすごかったです。苦しくなっても頑張ろうと思えるレースでした。本当に走ってよかったです」と語っています。
1983年に始まった全国女子駅伝は今年で42回目を迎えました。京都新聞とNHKが共催、村田機械が協賛で、47都道府県から1チーム・各13選手が出場し、京都・五条通からたけびしスタジアム京都までの42.195キロを9区間に分けて走ります。毎年1月の第2日曜日に開催されます。
同日の全国女子駅伝に続き、1週間後の21日日曜日には広島で「全国男子駅伝」が開催されます。石川県チームは全国男子駅伝にも出場します。同チームが全国女子駅伝での石川県チーム同様、震災を乗り越えて堂々と完走し、度重なる災害に見舞われた日本の新年に希望をもらたすことを願っています。
キム・ドンヒョン記者