離党者相次ぐ韓国最大野党 求心力回復に苦心

【ソウル聯合ニュース】韓国の革新系最大野党「共に民主党」が李在明(イ・ジェミョン)代表の襲撃事件の対応に追われる中、所属する国会議員の離党が相次ぎ、混乱が深まっている。 

 4月10日投開票の総選挙を3カ月後に控え、「親李在明派」に属さない国会議員によるグループ「原則と常識」の所属議員や李洛淵(イ・ナギョン)元代表が立て続けに離党を宣言しており、求心力の回復に苦心している。

 原則と常識に所属する4人の議員のうち、李元旭(イ・ウォヌク)、金鍾民(キム・ジョンミン)、趙応天(チョ・ウンチョン)の3議員は10日午前、国会で記者会見を行い、離党を表明した。一方、尹永燦(ユン・ヨンチャン)議員はフェイスブックに「党を再建する」と投稿し、党に残ることを明らかにした。

 李洛淵氏は11日に離党記者会見を開く予定だ。

 現役議員3人の離党に続き、文在寅(ムン・ジェイン)前政権時代に首相を務めた李洛淵氏まで離党を予告したことで党内には戸惑いが広がり、党執行部や他の議員らは原則と常識の3人を夜通し説得したとされる。

 党の内外では、さらなる離党者が出るかどうかに関心が集まっているが、直ちに後を追う現役議員はいないという意見が優勢だ。李洛淵氏や保守系与党「国民の力」元代表の李俊錫(イ・ジュンソク)氏、新党「韓国の希望」を結成した梁香子(ヤン・ヒャンジャ)国会議員(無所属)らが新党結成を推進しているが、第3勢力として台頭するかは不透明で、離党するのも容易ではない。

 離党した「非李在明派」の議員と李洛淵氏が意気投合し、新党を結成するシナリオもささやかれているが、共に民主党の票田である全羅道では新党の影響力はほとんどないとみられる。ある議員は「李洛淵氏の地盤である湖南(全羅道)でも10人いれば11人が新党結成に反対するだろう」と説明した。

 だが、新党が結成されて勢力を拡大した場合には、党の公認を得られなかった現役議員が合流する可能性が残ることになる。

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