空売りの副作用 解消できなければ禁止継続=尹大統領

【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は4日、政府から今年最初の業務報告を受けた。これまでの業務報告は官庁別に行われたが、今年はテーマ別に約10回にわたって実施される。また、国民が参加する討論会形式で開かれる。

 尹大統領はこの日の業務報告で、個人投資家の被害を防ぐために国内上場株の空売りを一時的に禁止し、韓国株式市場が低評価される「コリア・ディスカウント」を解消するため2025年に導入される金融投資所得税の廃止を決めたと説明した。政府は昨年11月、今年6月末まで空売りを禁止すると発表していたが、尹大統領は「(空売りの)副作用を完璧に解消する電子システムがしっかり構築された時に解除する。それができなければ引き続き禁止する」と明言した。

 また、「企業活動に不便な規制はより大胆に解除する」とし、「検討ばかりする政府ではなく、迅速に問題を解決し、答えを出す政府に生まれ変わる」と強調した。

 討論会には零細企業関係者や主婦、若者らさまざまな職業と年齢の国民約130人(うち約60人はオンライン参加)が出席した。

 業務報告では崔相穆(チェ・サンモク)経済副首相兼企画財政部長官が「活力ある国民生活経済」をテーマに政策方向を発表し、物価安定や零細企業の負担軽減、内需活性化、規制緩和、構造改革などに取り組む方針を示した。上半期に物価上昇率を2%台に抑えるため、農水産物やエネルギーなどの分野に11兆ウォン(約1兆2000億円)規模の予算を支援するほか、零細企業や自営業者を対象に電気料金や税負担を軽減する案などを報告した。

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