娘のために雨中1時間かけて行った先着50人限定イベント、願いもむなしく手ぶらで帰宅した韓国70代女性に起きたこと

やるせない思いつづった娘の投稿が話題
事情を知った店が家族を招待
娘「感謝の気持ち」100万ウォン寄付

 この出来事は交流サイト(SNS)などを通じてあっという間にネット上に広まった。この出来事が転載されたX(旧ツイッター)の投稿は216万回閲覧された。

 この出来事を知った人々からは「食べたがっていた物を買ってやり、驚かせようと考えて、どれほどそわそわしていたことか」「とても悲しくて私も涙が出る」「私も似たような状況で母親に腹を立ててしまうことがあるが、実際に怒ってしまうと自分自身が嫌になる」「投稿者の気持ちも、母親の気持ちも分かる気がする」「お母さんとおいしい物を食べてほしい」「お母さんには元気で長生きして、幸せになってほしい」など、共感のコメントが寄せられた。

 さらに、これを知った店側の対応も光った。Aさんの家族を店に招待し、料理でもてなしたのだ。Aさんはこうした店の対応を、家族と一緒に来店してハンバーガーを食べた写真と共に24日、コミュニティー・サイトに掲載した。

 Aさんは「苦労してきた母親が70歳になっても娘のせいで苦労していると思うと、とても悲しい気持ちになったが、投稿して1時間もたたないうちに一緒に悲しんでくれるコメントが数百件も寄せられて本当に驚いた。やるせない思いを抑えきれず、母親に『体調が良くないのに、なんでそんな所まで行ったの?』と言ってしまったことを反省した。『ごめんね』と言ったまま落ち込んでいた母親の声があっという間に明るくなり、午前中に道に迷ったことはすっかり忘れたようだ。幸せなひとときを過ごしたことは本当に長い間忘れられないだろう」と書いた。

 ところが、心温まるエピソードはこれで終わりではなかった。Aさんは、自分の幸せを社会に還元しようと、一人暮らしのお年寄りに牛乳配達をするボランティア団体に100万ウォンを寄付したのだ。Aさんは「悲しみが幸せに変わる奇跡のような瞬間を目の前で見て、感謝の気持ちを込め、ささやかながら100万ウォンを寄付した。これからも私たち家族がいただいたお気持ちを最後まで大切にしたい」とつづった。

イ・ヘジン記者

【写真】「驚かせたかったんだよ。ごめんね」 母娘のエピソードに店側が粋な計らい

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