運動がうつ病患者のパーキンソン病発症リスクを低下させる

 運動を地道に続けたうつ病患者はパーキンソン病発症リスクが低いという研究結果が出た。パーキンソン病は、脳の指令を伝えるドパミンと呼ばれる物質が減ることによって起こる、体が震えたり、動作がゆっくりになったり、筋肉がこわばり手足が動かしにくくなるなどの症状を特徴とする病気だ。うつ病はパーキンソン病の先行症状の一つと言える。

 サムスンソウル病院のメンタルヘルス医学科のチョン・ホンジン教授、アン・ジヒョン教授、崇実大学のハン・ギョンド教授による共同研究チームは、国家健康診断のコホートを利用し、2010年から2016年の間に新たにうつ病と診断された患者134万2282人を分析し、このような結果を得たと発表した。この研究は、国際学術誌「Journal of Psychiatric Research」に掲載された。

 研究対象者のうち8901人が、平均5.3年にわたる追跡期間中、追加でパーキンソン病と診断された。研究の結果、うつ病を発症する前から発症した後まで、コツコツと運動してきた人はパーキンソン病を発症するリスクも低かった。研究チームは、うつ病を発症した前後に運動していた人たちのパーキンソン病発症リスクが運動をまったくしていない人に比べ、11%低いと推算した。反対に、うつ病と診断された後運動をやめた場合には、パーキンソン病のリスクが9%ほど高まったことが分かった。

パク・チミン記者
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