そして、「法の執行が信頼と畏敬(いけい)ではなく、恐怖の対象になることは韓国社会において非常に不幸なことだ。これを正し、過度な検察権行使を規制できる唯一の機関は裁判所だけだ」と訴えている。
また、曺国被告夫妻が過ちを犯したことは事実だが、その過ちの大きさに比べて社会的な非難が行き過ぎているとも述べている。子どもの入試のために文書を捏造するのは「慣例」だったという主張だ。
嘆願書作成者たちは「両被告の容疑のうち、長女と長男の高等学校体験活動証明書については、大学入試を準備する過程において一種の『慣例』だった。模範にならなければならない知識人として、そのような慣例に無批判に倣ったことを非難するにしても、それが果たして重刑に処せられなければならないほどの重い犯罪なのか、よく分からない」と述べた。
続けて、「何よりも被告たちの子ども2人は一審判決後、学位や医師免許を自主返納した。 通常の慣例だったとしても過ちを認め、証明書で得た利益や地位を捨てることで、青春のすべてをささげて得たあらゆるものを断念した。自分たちの行為で両親に重刑が言い渡されることになれば、それはあまりにも過度な刑罰だ」とも書いた。
それと共に、「両被告は裁判開始以降、これまで法廷の内外で数回にわたり深い自省の念を公に表明していることをくみ取ってほしい。法が過去の過ちを問うにあたり、深い自省の念を持って人の道を進もうとする人々には背を向けず、包容力があることを証明してくださるよう、切にお願いする」と訴えている。
検察は今月18日、同件の控訴審結審公判で、曺国被告に対して懲役5年、罰金1200万ウォン(約130万円)、追徴金600万ウォンを求刑した。一方、妻の鄭慶心被告に対しては懲役2年を求刑した。控訴審の判決は来年2月8日に言い渡される予定だ。
キム・ミョンジン記者