人間なら90歳過ぎ…瀕死の韓国最高齢58歳ゾウ「サクラ」、3カ月間の闘病の末に回復

人間なら90歳過ぎ…瀕死の韓国最高齢58歳ゾウ「サクラ」、3カ月間の闘病の末に回復

 京畿道果川市のテーマパーク、ソウル大公園にいる韓国最高齢のゾウ「サクラ」が爪の病気で瀕死(ひんし)の状態に陥ったが、このほど峠を越えた。数年前、爪が細菌に感染して炎症が生じる「爪床炎」にかかり、今年9月に症状が悪化、一時は「死を覚悟しなければならない」と言われた。58歳のサクラは人間の年齢なら90歳を上回るほどの高齢であるため、なおのこと回復の見込みがないとみられたという。しかし、それから約3カ月でサクラの病状は好転し、気力も回復した。ソウル大公園の関係者は「生きようという意志で病気を克服した」と語った。

【写真】韓国最高齢58歳ゾウ「サクラ」

 体重2.6トンというアジアゾウのサクラは1965年にタイで生まれた。そして生後7カ月で日本の兵庫県宝塚市内にある動物園に行った。だが、この動物園は閉園となり、サクラは2003年にソウル大公園に引き取られた。サクラは小心者で人見知りをする性格だった。ソウル大公園の他のゾウとなじむことはできなかったが、同動物園で最高齢ということで長寿の象徴になった。飼育員たちの間では「ゾウのおばあさん」と呼ばれている。

 ソウル大公園にはサクラの世話を担当するゾウ専門チームがある。爪床炎のためサクラの爪が割れ、傷口がひどく膿むと、コ・スルギさん(37)をはじめとする飼育員3人が一日1時間以上も付き添って世話をしてきた。草食動物用の栄養剤や炎症を抑える薬も処方して飲ませた。そして何よりもサクラはリハビリを頑張ったという。コ・スルギさんは「消毒薬が入った容器に足を10分間浸しておく訓練兼治療をしたが、サクラもこの過程が治療だということが分かっているのか、言うことをよく聞いてくれた」と話す。

 サクラは動物より人間が好きな性格で、飼育員の顔を見分けることができ、言うことをよく聞くことで有名だ。ソウル大公園の関係者は「かつては飼育員の安全のためゾウを鎖につないだまま治療や訓練をしていたが、ゾウは知能の高い動物であるため、最近は鎖につながず、褒めながら訓練している。サクラが長い間、無事に最長寿ゾウと呼ばれ続けることを誰もが望んでいる」と語った。

シン・ジイン記者

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • 人間なら90歳過ぎ…瀕死の韓国最高齢58歳ゾウ「サクラ」、3カ月間の闘病の末に回復
  • 人間なら90歳過ぎ…瀕死の韓国最高齢58歳ゾウ「サクラ」、3カ月間の闘病の末に回復

right

あわせて読みたい