【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が19日、外交部長官に指名した趙兌烈(チョ・テヨル)元国連大使(68)は、通商と多国間業務に精通した元外交官だ。
趙氏はソウル大法学部を卒業し、1979年に外務部(現・外交部)に入った。引退するまで、外交官生活の大半を通商外交の現場で過ごした。
外務部通商第2課長、外交通商部(現・外交部)の通商政策企画審議官、地域通商局長、駐ジュネーブ代表部次席大使、通商交渉調整官(次官補級)などを務めた。2005~07年には、韓国人として初めて世界貿易機関(WTO)紛争処理パネル(小委員会)の議長に就いた。
朴槿恵(パク・クネ)政権時代の13~16年には、経済・多国間外交を取り仕切る外交部第2次官を務めた。国連安全保障理事会での対北朝鮮制裁決議の導出、朝鮮半島出身者の強制労働があった施設を含む「明治日本の産業革命遺産」の国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産登録など、多国間外交の重要な事案に関与した。
16年10月に国連大使に任命され、文在寅(ムン・ジェイン)政権発足後も留任。19年まで務めた後、外交官生活を終えた。北朝鮮による核・ミサイル挑発で朝鮮半島情勢が緊迫化した17年と、その後に始まった米朝交渉など、国連大使として北朝鮮を巡る制裁と対話局面の両方を経験している。