応募券欲しさにK-POPアイドルのCDを大量購入、捨てられるごみは年800トン超

芸能事務所の商法にファンも環境も苦痛

 購買力のない10代たちもCDの複数買いをしている。Aさんの高校2年生のいとこは最近、男性アイドルグループNCT(エヌシーティー)のアルバム20枚を購入するため、お小遣いを50万ウォン使ったそうだ。Aさんは「フォトカードのためにアルバムを50万ウォン分買ったといういとこの話にショックを受けた。写真はインターネット上で見せてもいいのに、紙のフォトカードだけでしか見られない写真を封入してCDを買わせるのは行き過ぎた商法だ」と言った。

 K-POPファンたちのCD複数買い・大量廃棄をあおっているのは芸能事務所だという見方が多い。各芸能事務所はCD大量廃棄の元凶とされるフォトカードをさまざまな方式で販売している。特定のCD販売先でしか入手できないフォトカードを作ったり、同じCDが入っているアルバムをさまざまなバージョンで作ったりして複数買いを誘導しているということだ。

 K-POP人気で「アルバム・カン」がさらに広がった側面もある。イ・ハウンさん(25)は「新型コロナ流行前はCDを20-30枚ほど買えばサイン会に当選できたが、最近は海外ファンも加わり、わずか数年でK-POPファンが数倍は増えた。名前が少しでも知られているアイドルの場合、CDを100枚以上買わなければサイン会は行けないと考えていい」と語った。

 捨てられるCDなどはリサイクルされない場合が多いという。大学生のパク・チェウォンさん(19)は「最近のアルバムは単純に紙やプラスチックで作られているわけではなく、コーティングされた写真やさまざまな材質が混ざったハガキなど、分別・リサイクルできない構成品が多いので、従量制のゴミとして捨てる」と話した。

 しかし、環境部はCD廃棄物について他と分けて管理する考えはないとの見解を示している。同部関係者は「プラスチックおよびリサイクルが難しい製品群を包括的に規制するだけで、芸能事務所およびCD製造業者と別途に連絡を取り合ったり、協議したりしたことはない。これまでK-POPアーティストのアルバムは環境部が指定した過剰包装規制対象になったことがない」と述べた。ある大手芸能事務所の関係者は「CD製作で環境にやさしい材料の使用を拡大するなど、改善策を講じる」と話した。

パク・ヘヨン記者

前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲イラスト=キム・ソンギュ
  • 応募券欲しさにK-POPアイドルのCDを大量購入、捨てられるごみは年800トン超

right

あわせて読みたい