韓国検察、控訴審でもネロナムブル曺国元法相に懲役5年求刑「反省していない」 子女入試不正事件

曺国元法相「私の家族は5年間、社会的刑罰を受けた」

 韓国の曺国(チョ・グク)元法相が18日、子どもの入試を巡る不正などの罪で起訴された事件の控訴審で、懲役5年および罰金1200万ウォン(現在のレートで約131万円。以下同じ)、追徴金600万ウォン(約66万円)を求刑された。これは、曺元法相が今年2月の一審で言い渡された懲役2年、追徴金600万ウォンよりも重い求刑だ。曺元法相と共に起訴された妻の鄭慶心(チョン・ギョンシム)元東洋大学教授は懲役2年の求刑を受けた。同事件の控訴審判決は来年2月8日に言い渡される予定だ。

【写真】曺国元法相「アイ・アム・信頼。 アイ・アム・公正。 アイ・アム・常識。 アイ・アム・法治。アイ・アム・正義」

 韓国検察はこの日、ソウル高裁刑事13部(裁判長:金又洙〈キム・ウス〉部長判事)の審理で開かれた控訴審の結審公判で「被告は既得権とネットワークを利用した反則により、この事件(子どもの入試不正)の犯行へと乗り出した。被告は道徳的非難の境界線を越え、偽造・捏造(ねつぞう)など犯罪の領域にまで乗り出し、その程度も重い」とし、このような求刑を行った。

 また韓国検察は、柳在洙(ユ・ジェス)元釜山市副市長監察もみ消し事件について「(文在寅〈ムン・ジェイン〉政権の大統領府民情首席だった被告が)国家の紀綱をまさに打ち立てるべき最高責任者としての権限を乱用し、大統領の信頼行為を裏切った重大な犯行」だとし「味方には寛大な物差しを当てる二律背反的ネロナムブル(私がやったらロマンス、他人がやったら不倫。ダブルスタンダード)事件なのに、反省していない」と指摘した。

 曺元法相は自ら準備してきた最終弁論を通して、14分にわたって容疑を否認し、検察を批判した。曺元法相は「2019年8月に私が法務部(省に相当)の長官に指名された後、検察・言論などから波状的な攻撃を受けてきた」とし「私の家族全体が5年間、社会的刑罰を受けたと考えている」と述べた。妻の鄭元教授は「私と夫は教授ではなく、娘も医師ではない。息子も修士号を手放した」とし「私ども家族が再スタートできるように、善処を下してくれることを懇請する」と語った。

 先に曺元法相は2019年、子どもの入試不正、柳元副市長監察もみ消し、私募ファンド関連の不正など13の罪で起訴された。今年2月に一審は、13の罪のうち八つについて有罪と判断し、曺元法相に懲役2年を言い渡した。鄭元教授は懲役1年を言い渡された。鄭元教授は昨年1月、この事件とは別に起訴された子どもの入試不正および私募ファンド関連不正などの罪により、大法院(最高裁に相当)で懲役4年が確定している。

 この日、韓国検察は、柳元副市長監察もみ消し事件で曺元法相と共に起訴された白元宇(ペク・ウォンウ)元大統領府民情秘書官と朴炯哲(パク・ヒョンチョル)元大統領府反腐敗秘書官に対してもそれぞれ懲役2年と懲役1年6カ月を求刑した。一審の裁判で、白元秘書官は懲役10カ月、朴元秘書官は無罪を言い渡されていた。

 これに先立ち韓国検察は、先月の裁判で盧煥中(ノ・ファンジュン)元釜山医療院長に対し、一審で言い渡された刑と同じ懲役6カ月、執行猶予1年を求刑した。盧元院長は、曺元法相が大統領府民情首席だった当時、600万ウォンの奨学金を娘の曺ミン氏に与えた請託禁止法違反の罪に問われている。

パン・グクリョル記者

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  • ▲18日午後、ソウル市瑞草区のソウル高裁で開かれた控訴審の結審公判に出廷する曺国元法相。/写真=ニュース1

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