出生率回復でも50年後には人口3600万人台 約半分が高齢者=韓国

【世宗聯合ニュース】韓国統計庁は14日発表した「将来人口推計:2022~2072年」で、韓国の総人口が向こう50年間に1550万人ほど急減し、72年には3600万人台に減るとの試算を示した。これは合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの推定数)が現在の0.7台から1.0台に回復するという比較的楽観的な仮定に基づいて推計したもので、出生率が0.7~0.8台にとどまる悲観的なシナリオでは人口が2000万人以上減少すると見込んだ。

 生産年齢人口(15~64歳)が総人口に占める割合は、現在の70%超から50年後には半分以下に落ち込む見通しだ。0~14歳の人口は6%台に縮小し、65歳以上の高齢者人口が全体の50%に迫る極端な超高齢社会になる。

◇出生率回復でも50年間に人口1545万人減

 2年ごとに作成される将来人口推計は、22年の人口総調査の結果と最近までの人口変動要因(出生、死亡、国際移動)の推移を反映して将来の人口変動要因を仮定し、向こう50年間の人口推移を試算したものだ。総人口は出生数から死亡数を引いた国内の自然増減分に、留学や就労などの在韓外国人の動向を加味したものになる。

 推計によると、総人口はすでに20年の5184万人をピークに、死亡数が出生数を上回る自然減の状態になっている。人口の自然減は22年の11万人から40年には27万人、72年には53万人に拡大する。

 人口成長率をみると、25~35年は年平均マイナス0.16%を維持するものの、減少ペースが速まり72年にはマイナス1.13%に達する。その結果、総人口は22年の5167万人から72年には3622万人へと、50年間で1545万人減少する。

 この試算は中位推計で見積もったものだ。中位推計では、合計特殊出生率が現在の0.70台から短期的に0.60台へ落ち込んだ後に回復し、36年からは1.00を上回ると仮定した。

 出生率が1.34に跳ね上がるという、より楽観的な高位推計では72年の総人口が4282万人となり、出生率が0.70~0.80台にとどまる悲観的な低位推計では3017万人となる。

◇生産年齢人口が50年で半分以下に 高齢者よりも少なく

 人口の急減とともに、高齢化も急速に進む。生産年齢人口は22年の3674万人(総人口の71.1%)から72年には1658万人(45.8%)に落ち込む。生産年齢人口が現在の半分以下に減るとの予測だ。

 65歳以上の高齢者人口は、同期間に898万人(総人口の17.4%)から1727万人(47.7%)に膨らむ。0~14歳は72年に238万人(総人口の6.6%)と、22年の595万人(11.5%)の4割に減る。72年には高齢者人口が生産年齢人口を上回るのはもちろん、0~14歳の7.3倍に上ることになる。

 人口ピラミッドの形は、現在は30~50代の割合が最も大きい「つぼ型」だが、60歳以上から次第に厚くなり「逆三角形」に変わっていく。

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