最大野党前代表の逮捕状請求 政治資金法違反容疑など=韓国検察

【ソウル聯合ニュース】韓国のソウル中央地検は13日、革新系最大野党「共に民主党」の2021年の党大会で代表に選出された宋永吉(ソン・ヨンギル)前党代表の陣営関係者らが宋氏の当選のため違法な資金を同党の国会議員らに渡した疑惑を巡り、政党法と政治資金法違反、特定犯罪加重処罰法上の収賄の容疑で宋氏の逮捕状を請求した。「金権選挙」という事案の重大性や証拠隠滅の恐れを考慮したとしている。

 検察によると、共に民主党の党大会を控えた21年3~4月に総額6650万ウォン(約730万円)の入った封筒が同党の国会議員や地域本部長らにばらまかれ、宋氏がこの過程に介入した疑いが持たれている。

 宋氏は姜来求(カン・レグ)前韓国水資源公社常任監査委員や李ジョン根(イ・ジョングン)元党事務副総長、元補佐官と共謀し、21年4月27~28日に尹官石(ユン・グァンソク)議員(現在は無所属)に封筒20枚(総額6000万ウォン入り)を提供したことが捜査で判明した。これに向け、宋氏はその直前の4月19日に実業家から5000万ウォンの簿外選挙資金を受け取ったと検察は判断している。

 検察は宋氏に、20年1月から21年12月にかけて外郭後援組織を通じて7人から総額7億6300万ウォンの違法政治資金を受け取った容疑も適用した。このうち麗水商工会議所会頭だった朴龍河(パク・ヨンハ)氏からの4000万ウォンについては、麗水国家産業団地内の焼却処理施設の新・増設に関する迅速な許認可に動いてほしいという不正な請託と共に受け取った賄賂だと判断した。

 宋氏が後援組織の寄付金や簿外選挙資金などとして受け取った違法政治資金と疑われる金銭は約8億2000万ウォンに上る。検察関係者は「自らの政治的地位を利用して巨額の違法政治資金を受け取り、選挙人を買収するためにこれを提供した」と指摘した。

 これに対し、宋氏は検察が「政治的意図のある捜査」をしていると反発し、容疑を否認する姿勢を貫いている。今月8日に検察の取り調べを受けた際には、「判事の前で話す」として供述拒否権を行使した。

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