【ソウル聯合ニュース】韓国の申源湜(シン・ウォンシク)国防部長官は13日、下半期の全軍主要指揮官会議で、「北が平和を害する妄動をすれば待っているのは破滅の地獄だけ」と述べた。
また、「北の善意や超現実的な楽観に頼る『朝鮮半島平和プロセス』は完璧な偽物」と述べ、文在寅(ムン・ジェイン)前政権の対北朝鮮政策だった朝鮮半島平和プロセスを批判。「報復が抑止であり、抑止が平和だという人類の歴史の変わらない教訓を胸に刻むとき」と強調した。そのうえで、「もし敵が挑発すれば即刻、強力に、最後までという原則で断固として報復しなければならない」として、「北には平和か破滅か二つの選択肢しかない」と述べた。
会議では北朝鮮の核・ミサイル脅威に対応するための軍当局の来年の計画が示された。国防部は北朝鮮のミサイル発射兆候の捕捉から防衛、報復を行う「韓国型3軸体系」関連予算として、来年に今年より16.8%増額した7兆2000億円(約8000億円)を編成した。韓国型3軸体系は、ミサイル発射の兆候を探知して先制攻撃するキルチェーン、発射されたミサイルを迎撃する韓国型ミサイル防衛体系(KAMD)、北朝鮮から攻撃された場合に指導部などに報復攻撃を行う大量反撃報復(KMPR)からなる。
また、北朝鮮の核とミサイル脅威を抑止し、有事の際に対応する戦略司令部を来年下半期までに創設する方針だ。
韓米日3カ国の北朝鮮ミサイル情報の即時共有システムは計画通り年内に稼働する。
会議後には米軍主導の韓米連合軍が持つ有事作戦統制権の韓国軍への移管に関する会議も開かれた。来年に韓国軍の完全運用能力(FOC)の検証を進めるなど、有事作戦統制権の移管を体系的に推進する方針だ。