太平洋戦争に強制動員された韓国人の遺骨 80年ぶり返還=4日に追悼式

【ソウル聯合ニュース】韓国の行政安全部は3日、日本による植民地時代に太平洋戦争に強制動員され亡くなったチェ・ビョンヨンさんの遺骨が同日返還され、4日に追悼式が執り行われると発表した。

 チェさんは1943年に太平洋戦争の激戦地、キリバスのタラワでの日米の戦闘、タラワの戦いで犠牲となった。当時の戦死者は6000人を超える。米国防総省捕虜・行方不明者調査局(DPAA)の文書によると、強制動員された韓国人1000人余りが命を落とした。

 韓国政府は2019年、DPAAが収集したアジア人とみられる遺骨についてDNA鑑定を行い、遺骨がチェさんのものであることを確認した。太平洋戦争の激戦地で収集された遺骨のうち、身元が判明した韓国人の遺骨はチェさんが初のケースとなる。

 行政安全部はチェさんの遺骨の返還を進めたが、新型コロナウイルス感染症の世界的流行でキリバスの国境が封鎖され、4年が経過した今年に入り返還が可能となった。

 チェさんの遺骨は3日午後に仁川国際空港に到着する。4日にチェさんの故郷の全羅南道・霊光に移され、追悼式が営まれる。追悼式にはチェさんの遺族、李祥敏(イ・サンミン)行政安全部長官ら約200人が出席する。

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