【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の人権問題に取り組む韓国の団体「自由北韓運動連合」が非営利法人の設立許可取り消し処分を不服として統一部長官を相手取った訴訟の差し戻し審で、ソウル高裁は1日、原告の訴えを認める判決を言い渡した。
脱北者の朴相学(パク・サンハク)氏が代表を務める自由北韓運動連合は文在寅(ムン・ジェイン)前政権下の2020年4~6月、南北を隔てる非武装地帯(DMZ)の近くで北朝鮮に向けて体制批判のビラ約50万枚を散布し、同年7月に統一部から法人設立許可の取り消しを通知された。
同団体は処分の取り消しを求める訴訟を起こしたが、一、二審はビラ散布が民法の定める「公益を害する行為」に当たると判断したため敗訴した。だが大法院(最高裁)は今年4月、団体の行為が一方的に公益を害するとは断定できないとして二審判決を破棄し、審理をソウル高裁に差し戻した。
高裁は統一部長官に処分の取り消しを、自由北韓運動連合には訴訟取り下げを促す調停案を提示した。統一部は「確定判決を通じて処分の違法性を明確にする必要がある」して調停案を受諾せず、判決に至った。