共に民主・李在明代表の大統領選資金を管理した金湧被告に一審で懲役5年判決

大庄洞事件関連で最初の一審判決

 韓国野党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表の側近とされる金湧(キム・ヨン)民主研究院副院長の一審裁判で、不法政治資金授受と収賄の容疑で金氏に懲役5年が宣告され、法廷で身柄を拘束された。また追徴金6億7000万ウォン(約7600万円)と罰金7000万ウォン(約800万円)も同時に命じられた。大庄洞事件関係者からの違法な資金が李在明代表に流れる仕組みの「コネクション」の存在が今回の裁判で認められたのだ。

【図】金湧被告に懲役5年、大庄洞事件関連で最初の一審判決

 ソウル中央地裁刑事23部で30日に行われた裁判で、チョ・ビョング裁判長は「この事件は城南市議会議員だった金被告と、城南都市開発公社のユ・ドンギュ元本部長が民間業者と長期にわたり結託し、金品の授受など癒着関係を続けた一連の汚職犯罪」と断定した。裁判長はさらに「被告は政治資金法の趣旨、選出職(特別職)公務員の公正・清廉に対する社会的信頼をひどく傷つけておきながら、反省は一切していない」とも指摘した。

 金被告が2021年に4回にわたり総額8億4700万ウォン(約9630万円)の違法な政治資金をユ元本部長を通じて受け取った容疑について、裁判長は6億ウォン(約6800万円)については有罪との判断を示した。当時金被告は大統領選挙に出馬していた李在明代表の選挙陣営で総括副本部長を務め、李代表が劣勢だった湖南(全羅南北道)地域の組織編成や支持勢力拡大に力を入れていた。李代表は金被告を自らの「分身」と呼んでいた。法律に詳しいある専門家は「違法な資金の使い途を解明する必要が出てきた」と指摘する。

 さらに金被告が城南市議会議員だった2013-14年、1億9000万ウォン(約2200万円)の現金をユ元本部長を通じて受け取った容疑のうち、7000万ウォン(約800万円)について裁判長は有罪と判断した。

 裁判長は「ユ元本部長の証言は信ぴょう性が高い」と判断したという。そのため周辺では「今後大庄洞関連の別の裁判でもユ元本部長の証言が有罪認定の大きな根拠になるのでは」との見方も浮上している。

 またユ元本部長を通じて金被告に資金を提供した弁護士の南旭(ナム・ウク)被告に対しては懲役8年が宣告された。一方でユ元本部長と城南都市開発公社のチョン・ミンヨン元戦略事業室長は「単なる橋渡し役」との理由で無罪が宣告されている。

パン・グクリョル記者

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  • ▲2019年12月15日、当時京畿道知事だった韓国野党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表と手を取り合う金湧(キム・ヨン)民主研究院副院長。写真は金湧氏の出版記念会。当時金湧氏は京畿道報道官だった。/京仁ビュー
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