韓国の高速道路で17秒間停車するというやり方であおり運転を行い、死亡事故を引き起こした30代のドライバーが、一審で重い実刑を言い渡された。
【表】今年3月24日、京釜高速道路ソウル方面の北天安IC付近で発生した三重衝突事故
大田地裁天安支部刑事1部(裁判長:全京鎬〈チョン・ギョンホ〉部長判事)は29日、一般交通妨害致死などの罪で拘束起訴されたA被告(39)に対し懲役5年を宣告したことを明らかにした。
被告は、今年3月24日午後5時10分ごろ京釜高速道路ソウル方面の北天安インターチェンジ付近であおり運転を行い、三重衝突事故を誘発した罪などで裁判にかけられた。
被告は当時、乗用車の「ソナタ」を運転していて第5車線を走っていたが、第4車線を走行していた1トントラックが自分の前へ割り込んできたことに腹を立て、トラックを追い越して車を止めた。事故が起きた日は金曜の午後で、通行量が多い時間帯だったが、被告は高速道路で17秒間も停車していた。
最終的に、この行為が原因で、後からやって来た自動車3台が止まっていた車を避けられずに相次いで衝突した。この事故で、ある車両のドライバーが亡くなり、他のドライバー2人もけがをして治療を受けた。
事故後、被告は現場を離れたが後に警察に捕まった。警察の取り調べで、被告は「道路上に障害物があって止まった」と主張した。
裁判部は「瞬間的な怒りを我慢できず、あおり運転で高速道路の交通に相当な危険を招き、一部の被害者は現場で死亡しており、罪責は極めて重い」「それにもかかわらず、被害者らに謝罪して反省するどころか運転免許が停止されることを心配し、責任を回避することにきゅうきゅうとし、厳しい処罰が必要」と量刑理由を述べた。
キム・ミョンイル記者