ロボット活用して小中学生の英語学習 ソウル市が来年から試験運用

【ソウル聯合ニュース】韓国のソウル市教育庁は29日、ソウル市の教育の国際化と英語教育の強化策として、人工知能(AI)基盤のロボットとアプリを来年3月から一部の小中学校で試験的に運用すると発表した。これらは児童・生徒個々の英会話の相手を務め、英会話力の引き上げを図る。市教育庁は外国の児童・生徒とオンラインで交流する共同授業を広く実施する方針も示した。

◇英語の授業中にロボットと会話 アプリでフリートーク

 市教育庁は来学年度、民間企業と協力して開発中のロボット「英語チューターロボット」を市内5校の小中学校に1台ずつ配置する計画だ。AI機能を搭載したロボットは小学校3年生以上の英語の授業で補助教員の役割を務める。ネイティブスピーカーのように英語を話すことができ、児童・生徒と1対1で会話する機能も備えた。発音の練習や、学習が遅れている児童・生徒の支援など、個別に最適な指導ができるという。

 試験運用の結果が良好なら、教育庁は需要調査を経てロボット配置を拡大する方針だ。

 英語教育用のチャットボット(自動対話システム)アプリは3校の小中学校に試験導入する。飲食店での注文といった特定の場面を想定したフリートーキングに対応するもので、無料貸与するデジタル機器や個人の携帯電話、パソコンなどにインストールして利用できる。

◇海外児童・生徒との交流授業の普及へ

 児童・生徒の国際コミュニケーション力を伸ばすことを目的に、現在市内の198校では18カ国・地域の学校との「国際共同授業」を行っている。市教育庁が開発した通訳・翻訳システムを使い、外国の児童・生徒と非対面で交流する授業だ。

 これを2026年までに、すべての中学1年生と希望する小中高にも導入する予定だ。そのために外国語に堪能な韓国人、外国人による支援団を立ち上げ、授業のサポートに乗り出す。
 ネイティブスピーカーの補助教員も増やす。

 市教育庁トップの曺喜ヨン(チョ・ヒヨン)教育監は「児童・生徒が広い世界を自由に駆け、開かれた心で世界を受けとめることができるよう最善を尽くす」と述べた。

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