【ソウル聯合ニュース】韓国のサムスン電子は29日、副社長以下の定期役員人事を発表した。未来の成長基盤を固めるため、昨年に続き30代の常務や40代の副社長ら若手を起用した。
同社は副社長51人、常務77人、フェロー1人、マスター14人の計143人の昇進を発表した。昇進した人数は昨年の187人に比べ大幅に減った。同社の役員人事の昇進者数は2017年末が221人、18年末が158人、20年1月が162人、20年末が214人、21年末が198人などだった。
今回は小幅な役員人事を実施した17年5月(90人)以来の少なさだったが、グローバルな経営環境の不確実性を乗り越え持続的な成長の基盤を固めるため、成果を挙げ成長潜在力を備えた人物を起用する路線は堅持した。
同社は「持続成長に向けたリーダーシップの基盤を広げ、未来の成長エンジンを強化するため、ソフトウエアと新技術分野の人材を多数昇進させた。若手リーダーと技術人材の起用による世代交代も加速させた」と説明している。
今回の人事により、30代の常務1人と40代の副社長11人が登場した。ただ、若手役員の輩出は昨年(30代常務3人、40代副社長17人)の方が多い。今年の新任役員の平均年齢は47.3歳で、昨年(46.9歳)に比べやや上昇した。
スマートフォン「ギャラクシーS」シリーズの先行開発を率いたソン・ワンイク氏(39)がDX(デバイスエクスペリエンス、モバイル・家電)部門MX(モバイルエクスペリエンス)事業部の常務に昇進した。最年少の副社長昇進者はMX事業部のファン・インチョル氏(46)だった。
サムスン電子は、多様性を備えた革新的な組織文化をつくりグローバル企業としての競争力を強化するため、女性と外国人を役員に登用する路線を維持したと説明している。同社は18年12月に11人、20年1月に9人、20年12月に10人、21人12月に17人、22年12月に11人と、毎年10人前後の女性・外国人役員を輩出している。